InfoCom Be-TEXT 情報・符号理論 ─ディジタル通信の基礎を学ぶ─

デジタル通信のための「情報・符号理論」が基礎の基礎から理解できる!

このような方におすすめ

・電気電子・情報通信・情報科学系の学部生、大学院受験生
・企業で研修を受けている新入社員
  • 著者神谷 幸宏・川島 幸之助 共著
  • 定価3,080 (本体2,800 円+税)
  • B5 160頁 2012/03発行
  • ISBN978-4-274-50387-0
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本書は、デジタル通信を支える「情報理論」「符号論」の基礎的な項目を厳選した書籍です。情報量、平均情報量、通信路容量などを解説し、情報理論の2大柱である情報源符号化定理と通信路符号化定理の導出を丁寧に解き起こしている点が特徴です。図版を多用し、章末に演習問題を配するなど、基礎が十分理解できるように工夫されています。また、演習問題の解答がWeb経由で入手できる点も本書の特徴です。

https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274503870/
はじめに
第1章 ディジタル通信とは
第2章 情報源
第3章 各種の情報源
第4章 情報量
第5章 情報源符号化
第6章 相互情報量と通信路容量
第7章 通信路符号化
第8章 具体的な通信路符号化法1 −畳込み符号
第9章 具体的な通信路符号化法2 −離散数学に基づく符号の基礎
第10章 巡回符号
第11 章 巡回符号による複数誤りの訂正
第12章 連続的信号を伝送する通信路に対する理論
第13章 通信路と信号の理論
参考文献
付録
索引
はじめに
第1章 ディジタル通信とは
1.1 アナログからディジタルへ
1.2 標本化,量子化と符号化
 1.2.1 標本化(サンプリング)
 1.2.2 量子化
 1.2.3 符号化:情報源符号化と通信路符号化
1.3 ディジタル通信の利点・欠点
1.4 シャノンによる通信系のモデル
1.5 情報理論の全体像と目標
 1.5.1 情報理論の2 つの柱:情報源符号化定理と通信路符号化定理
 1.5.2 情報源符号化定理と通信路符号化定理への出発点としての情報の考え方
 1.5.3 情報理論のインパクト
1.6 情報理論の流れと本書の構成
演習問題(第1章)

第2章 情報源
2.1 情報源とは
2.2 無記憶情報源
2.3 記憶のある情報源
2.4 マルコフ過程とマルコフ情報源
 2.4.1 記憶のある情報源の表現
 2.4.2 マルコフ過程を用いた情報源の定義
 2.4.3 状態遷移図と遷移確率行列
演習問題(第2章)

第3章 各種の情報源
3.1 状態遷移図から見たマルコフ情報源
3.2 エルゴードマルコフ情報源と正規マルコフ情報源
 3.2.1 状態遷移図を通して見た性質
 3.2.2 状態遷移確率行列による表現
演習問題(第3章)

第4章 情報量
4.1 情報量の定義
4.2 平均情報量5
 4.2.1 平均情報量の定義
 4.2.2 平均情報量の意味:エントロピー関数
演習問題(第4章)

第5章 情報源符号化
5.1 情報源符号が目指すこと
 5.1.1 より短い情報源符号の生成:等長符号と非等長符号
 5.1.2 一意に復号可能な符号:等長符号と非等長符号における一意復号可能性
 5.1.3 復号の高速化:瞬時符号と非瞬時符号
 5.1.4 “よい情報源符号”とは
5.2 復号の瞬時性に関する性質
 5.2.1 符号の木
 5.2.2 クラフトの定理
5.3 符号の長さの下限
 5.3.1 平均符号語長
 5.3.2 平均符号語長と情報エントロピーの関係
5.4 短い符号の追求:情報源符号化定理
 5.4.1 情報源の拡大とは
 5.4.2 情報源符号化定理の考え方
5.5 具体的な情報源符号化法:ハフマン符号
 5.5.1 ハフマン符号の構成:数値例1
 5.5.2 ハフマン符号の構成:数値例2
演習問題(第5章)

第6章 相互情報量と通信路容量
6.1 通信路のモデル化
6.2 事前確率と事後確率の概念
6.3 相互情報量
 6.3.1 通信路の不確定性と事後確率の関係
 6.3.2 事後情報量の考え方
 6.3.3 事後確率からあいまい度へ
 6.3.4 相互情報量の考え方
6.4 通信路容量
演習問題(第6章)

第7章 通信路符号化
7.1 誤り検出符号・訂正符号の概念
 7.1.1 その不思議さ
 7.1.2 誤り訂正・検出符号のメカニズム:そのイメージ
 7.1.3 誤り検出・訂正符号技術が目指すこと
7.2 誤り検出可能条件・訂正可能条件の導出
 7.2.1 符号空間と符号間距離
 7.2.2 符号空間の一般化:符号語の球
 7.2.3 誤り検出可能条件
 7.2.4 誤り訂正可能条件
7.3 通信路符号化定理
 7.3.1 準備
 7.3.2 通信路符号化定理の考え方:そのシナリオ.
 7.3.3 通信路符号化定理の導出
7.4 通信路符号化定理と実際の誤り訂正符号技術との関係
 7.4.1 通信路符号化方式に求められること
 7.4.2 通信路符号の分類
演習問題(第7章)

第8章 具体的な通信路符号化法1 −畳込み符号
8.1 畳込み符号
 8.1.1 畳込み符号器の構成
 8.1.2 畳込み符号器を用いた符号化
8.2 畳込み符号の復号:ビタビ復号器
 8.2.1 畳込み符号復号の難しさ
 8.2.2 畳込み符号器のトレリス表現
 8.2.3 ビタビ復号器のアルゴリズム
 8.2.4 ビタビ復号器による復号アルゴリズム
 8.2.5 軟判定と硬判定
演習問題(第8章)

第9章 具体的な通信路符号化法2 −離散数学に基づく符号の基礎
9.1 数学的基礎および原理
 9.1.1 ガロア体
 9.1.2 拡大体
9.2 誤り検出・訂正の原理
 9.2.1 方法の概略
9.3 符号空間の拡大との関係
演習問題(第9章)

第10章 巡回符号
10.1 巡回符号の符号化
 10.1.1 符号化の手順
 10.1.2 なぜ“巡回”符号なのか
10.2 巡回符号を構成するための条件と生成多項式
 10.2.1 巡回符号を構成できる生成多項式の条件
 10.2.2 生成多項式の選択
10.3 巡回符号の復号と誤り検出・訂正
 10.3.1 誤り訂正とシンドローム
 10.3.2 バースト誤り検出
演習問題(第10章)

第11 章 巡回符号による複数誤りの訂正
11.1 BCH 符号による複数ビット誤り訂正のメカニズム
 11.1.1 BCH 符号のアイデア
 11.1.2 数学的準備
11.2 BCH 符号の符号化
 11.3 BCH 符号の復号
演習問題(第11章)

第12章 連続的信号を伝送する通信路に対する理論
12.1 準備1:理想低域通過フィルタの考え方
 12.1.1 理想低域通過フィルタとは
 12.1.2 理想低域通過フィルタが存在しない理由:その時間領域での特性
12.2 準備2:標本化定理
 12.2.1 標本化定理の目的
 12.2.2 標本化関数の導出(1):標本のスペクトル
 12.2.3 標本化関数の導出(2):標本からの元信号の復元
12.3 連続的通信路における通信路容量の導出.
 12.3.1 連続的通信路の通信路容量の導出
 12.3.2 帯域制限された連続的通信路の通信路容量
12.4 帯域幅と誤り訂正符号との関係
 12.4.1 符号語と信号の関係
 12.4.2 伝送速度と周波数帯域幅の関係
演習問題(第12章)

第13章 通信路と信号の理論
13.1 複素数と解析的信号
 13.1.1 実信号と等速円運動
 13.1.2 等速円運動を複素平面上に表現する便利さ
 13.1.3 解析的信号と実信号との関係
 13.1.4 解析的信号の便利さ
 13.1.5 直交成分と複素搬送波の表現
 13.1.6 解析的信号の直交成分を実信号から得る方法
13.2 BPSK
 13.2.1 BPSK による変調
 13.2.2 通信路と複素雑音
 13.2.3 復調と判定
 13.2.4 BPSK のビット誤りとビット誤り率(BER)
13.3 変調シンボルと時間との関係
13.4 帯域制限
13.5 畳込み符号の復号における軟判定
演習問題(第13章)

参考文献
付録
索引