本書は,どのような経過を踏まえて今日の社寺建築の技術に至ったか,という歴史的考察が加わった技術史であり実用書である.著者の200棟を越す社寺建築の設計経験と,多くの文化財建造物の解体修理にもとづいた木割りや,斗きょう,軒,天井,向拝などの社寺設計の要領を,惜しむ事なく細大漏らさずに公開し詳細に解説した.社寺建築にかかわる設計者や,大工職の方々の資料として貴重な一書.
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1 尺度について
2 基準尺としての支割り(柱間寸尺 支割りにおけると斗きょう 他)
3 軸部構造の木割り(柱 長押 頭貫 飛貫 他)
4 上部荷重支持方法(軒構造 小屋構造)
5 床と天井の構成(床 天井 軒の出と細部の変遷)
6 向拝について(向拝構成 向拝細部 大報恩寺本堂向拝)
7 社寺建築構造のまとめ
8 各部意匠(屋根 軒の出とたるき配置 軒反り 他)