本書は化学熱力学の入門書です。
化学熱力学の学習において、多くの教科書では理想気体の状態方程式から入り、いつの間にかエントロピーやエンタルピーといったエネルギーの概念が導入され、多くの学生はその式の意味や式のなかで使われる記号の意味がわからなくなって熱力学に苦手意識をもってしまいます。熱力学はエネルギーの変換の学問ですが、そこに至るまでに多くの学生は力つきてしまいます。
そこで本書は、熱力学を、エネルギーを軸にして解説することで、本来の式の意味や記号の意味をわかりやすく、つながりをもって解説するものです。
https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274213908/
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第1章 目標は自由エネルギーの概念を理解し計算できるようになること
第2章 内部エネルギーと熱力学第一法則
第3章 一定圧下における熱エネルギーのやり取り−エンタルピーの導入−
第4章 熱から仕事への変換−カルノーサイクルの登場−
第5章 カルノーサイクル−エントロピーの発見への序章−
第6章 エントロピーと熱力学第二法則
第7章 自由エネルギーの導入と自発変化の方向性
第8章 状態変数、状態関数、そして化学熱力学の基本式
第9章 1mol当たりの自由エネルギー−化学ポテンシャルの導入−
第10章 自由エネルギーの化学への応用−相平衡−
第11章 化学ポテンシャルと化学平衡
第12章 溶液の性質と化学ポテンシャル