だましのテクニックの進化 昆虫の擬態の不思議

その場限りの驚きで終わらず、より長く、より深く擬態を楽しめる1冊!

このような方におすすめ

昆虫学、生物学に興味をもつ一般の方
  • 著者藤原晴彦
  • 定価1,980 (本体1,800 円+税)
  • 四六 212頁 2015/10発行
  • ISBN978-4-274-50582-9
  • 定価
  • ポイント0
  • 数量

※本体価格は変更される場合があります。
※通常2〜3営業日以内で発送いたします。
※取寄が可能な場合もございますのでお問合せください。

  • 概要
  • 主要目次
  • 詳細目次

 枯葉にしか見えない蛾、テントウムシにしか見えないゴキブリ、毒チョウをまねた無毒なチョウ……。

 なぜ昆虫は擬態をするのだろう?なぜ細部まで植物そっくりに真似ることができるのだろう?

 昆虫の世界はまだまだ不思議なことで溢れています。そんな不思議な世界を、擬態の歴史からメカニズム、最新研究まで、分子生物学者の著者が詳しく解説します。

https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274505829/
プロローグ
第1章 昆虫にとっての擬態
第2章 さまざまなものに化ける! 昆虫の面白い擬態
第3章 ダーウィンの時代の擬態研究
第4章 昆虫の擬態はなぜ緻密なのか
第5章 アゲハチョウに見る擬態の不思議
第6章 日本で進む昆虫の擬態研究
第7章 新たな擬態の世界
参考文献
プロローグ
第1章 昆虫にとっての擬態
  昆虫はなぜ擬態するのか
  なぜ昆虫の擬態に人は騙されるのか
  そもそも昆虫とは何か
  昆虫は植物になりうるのか
  擬態の定義
  警告色はなぜ擬態ではないのか
第2章 さまざまなものに化ける! 昆虫の面白い擬態
  隠蔽型擬態
   葉に擬態する
   枝に化ける
   花、芽、苔に擬態する
   風変わりな擬態
  標準型擬態
   ベイツ型擬態
   ミューラー型擬態
   目玉模様
  攻撃型擬態(ペッカム型擬態)
  サテュロス型擬態
第3章 ダーウィンの時代の擬態研究
  ダーウィンの進化論と擬態
  擬態の生みの親:ベイツ
  進化論の立役者:ウォレスの生涯
  ダーウィンにもわからなかったイモムシの警告色
  蛹の保護色
  メスに限定されたベイツ型擬態
第4章 昆虫の擬態はなぜ緻密か
  脊椎動物の紋様はどうやって生じるのか
  チューリングと動物の紋様
  昆虫の皮膚はどのような構造になっているのか
   昆虫の骨:クチクラ
   クチクラの役割
   脱皮と新しいクチクラ
   不思議な現象:変態
   脱皮と変態の違い
  昆虫の紋様はなぜ緻密なのか
  鱗粉は紋様に関係しているのか
第5章 アゲハチョウに見る擬態の不思議
 【1】 変化するアゲハチョウの幼虫の擬態
  アゲハチョウの特徴
  蝶の翅はいつ頃からできるのか?
  鳥の糞に擬態?! ナミアゲハの華麗なる変身
  食べる草によって変わるアゲハチョウの幼虫の擬態
  幼虫紋様切り替えの謎に迫る
  遺伝子があやつる紋様形成
  油絵を描くように、浮世絵を摺るように
  蚕の幼虫の斑紋を調べる
 【2】 アゲハチョウの蛹は足場で背景色を探る?
  アゲハチョウの蛹にはなぜ緑色と茶色があるのか?
  緑色と茶色の蛹の色はいつ頃つくのか
  蛹の色の違いで生存率は変わるか?
  茶色と緑色の蛹に変わる謎に挑む
 【3】 毒をもつアゲハ
  毒をもつ生物と擬態者
  毒のある蝶
 【4】 毒をもつアゲハに似せる無毒なアゲハ
  シロオビアゲハはなぜメスに限って擬態する?
  シロオビアゲハの生態学と遺伝学
  シロオビアゲハの解析に着手した背景
  擬態の原因領域はスーパージーン
  残された謎
第6章 日本で進む昆虫の擬態研究
  他の昆虫が真似したくなるテントウムシの紋様
  オスに擬態するメスのトンボ
  コノハチョウは突然枯葉模様になったのか
  イモムシの姿勢が擬態に関与している?
  ホルモンがバッタの色を変える
  ハナカマキリは花に隠れているのか? おびき寄せているのか?
  アブラムシの体色は菌がコントロールしている?
  ハチに擬態する蛾:カノコガ
第7章 新たな擬態の世界
  不完全な擬態昆虫は生き残れるのか?
  蝶が蝶を真似るのは擬態なのか?
  なぜ分子生物学で擬態を研究するのか?
  カマキリをハナカマキリに! 遺伝子操作により擬態は再現できるか
  擬態とスーパージーン仮説
参考文献