本書は、機械・化学工業・建築・土木工学など広い分野で必要となる『管路とポンプの流れ計算』についてExcelを使って導き出す方法を解説します。現場技術者のために、数値計算・プログラミング知識不要の新しい管路流れ計算法を紹介します。本書により「総管路損失動力最小化の原理」とExcelの「ソルバー」とを2本柱として、液体だけでなく気体の流れも解くことが可能となります。計算操作は簡単で、Excelワークシート上に所定の手順で流れ計算表を組み立てれば、後の計算はソルバーによって導き出す。ポンプ省エネを成功させたい方必携の書となりうるものです。
※本書は、『Excelで解く配管とポンプの流れ』(ISBN978-4-274-06838-6、2011年2月発行)の内容をExcel2016に対応させ、一部追記して増補発行するものです。
https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274220494/
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【基礎編】
第1章 管路流れの基本
第2章 管路流れとエネルギー
【構築編】
第3章 新しい管路流れ計算法の概要
第4章 管路要素特性とその部分汎関数
【実践編】
第5章 新しい計算法とExcel
第6章 Excelの便利な計算機能
第7章 液体管路流れ例題
【応用編】
第8章 気体の管路流れ
第9章 分岐・合流損失を考慮した管路流れの計算
付 録
はじめに
[基礎編]
第1章 管路流れの基本
1.1 流体の性質
1.2 層流と乱流
1.3 連続の式
1.4 ベルヌーイの定理とその実用式
第2章 管路流れとエネルギー
2.1 管路の損失水頭
2.2 流れが運ぶエネルギーと動力収支
2.3 ポンプと管路の流れ、省エネルギー
2.4 全水頭の一意性
[構築編]
第3章 新しい管路流れ計算法の概要
3.1 管路流れの一般的な解法
3.2 総管路損失動力最小化の原理と汎関数
3.3 一般管路系の流れ汎関数導入
3.4 汎関数の修正と部分汎関数
3.5 Excelソルバーと新しい管路流れ計算法
第4章 管路要素特性とその部分汎関数
4.1 支流
4.1.1 直管(ダルシー・ワイスバッハの式)
4.1.2 直管(ヘーゼン・ウイリアムスの式)
4.1.3 局部管
4.2 流出・流入
4.2.1 自然流出入と固定流出入
4.2.2 自然流入
4.2.3 自然流出
4.2.4 固定流出入
4.3 ポンプ
[実践編]
第5章 新しい計算法とExcel
5.1 新しい計算法の流れ
5.2 計算用管路図と記号
5.3 流れ計算表
5.4 ソルバー操作【例題1.0】固定流出入のある2ループ管路
5.4.1 管路図と計算表
5.4.2 ソルバー実行
5.4.3 計算結果の検討
5.5 新しい計算法と管路図
第6章 Excelの便利な計算機能
6.1 ゴールシーク
6.2 グラフ・近似曲線機能
第7章 液体管路流れ例題
7.1 【例題1.1】自然流出入のある2ループ管路
7.2 【例題1.2】自然流出入のある3ループ管路
7.3 【例題1.3】管路網(ダルシー・ワイスバッハの式)
7.4 【例題1.4】管路網(へーゼン・ウイリアムスの式)
7.5 【例題1.5】ポンプのある管路
7.6 【例題1.6】ポンプと分岐のある管路
7.7 【例題1.7】ポンプと分岐のある管路(速度水頭を考慮)
7.8 【例題1.8】並列運転ポンプと管路網
7.9 【例題1.9】直列運転ポンプと管路網
[応用編]
第8章 気体の管路流れ
8.1 常圧気体の管路流れ
8.1.1 常圧気体の流れと汎関数
8.1.2 【例題2.1】空気調和用ループダクトの流れ
8.2 一般的な気体管路流れ
8.2.1 気体管路流れの基本式
8.2.2 気体管路流れの汎関数
8.2.3 【例題2.2】圧縮空気管路流れ
第9章 分岐・合流損失を考慮した管路流れの計算
9.1 一般的な分岐・合流損失式
9.2 本書で用いる分岐・合流損失を考慮した流れ計算の概要
9.2.1 分岐・合流の捉え方とその損失式の変形
9.2.2 支流の損失水頭と部分汎関数
9.3 【例題3.1】吹き出し口を連続配置した管路
9.3.1 管路図と流れ計算表
9.3.2 ソルバーのパラメーター設定と探索計算実行
9.3.3 計算結果の検討
9.4 【例題3.2】ポンプ、分岐・合流のある管路
9.4.1 管路図と流れ計算表
9.4.2 ソルバー実行
9.4.3 計算結果の検討
9.5 分岐・合流流れ解析におけるソルバー操作の工夫
9.5.1 初期値設定
9.5.2 流量解収束の判定法
付 録
A1 Excel 2016「ソルバー」アドインを有効にする操作手順
A2 T字管の対向分岐・合流損失
A3 粘性を持つ気体の管路流れ基本式
参考文献
索 引