建築設備における空調・換気・熱環境の設計・評価に用いられる流体力学を基礎とした数値解析手法CFD(Computational Fluid Dynamics、数値流体力学)によるシミュレーションのガイドマニュアルです。
現在、CFDは風洞実験や模型実験と並ぶ重要な技術として、建築・空調分野では、主に建物内外の風の挙動把握や都市環境、室内温熱環境の診断、防災の解析などに活用されています。これまで限られた研究者や研究機関などの利用に限られてきたCFDですが、近年のコンピュータの急速な発展と高機能なCFDソフトの開発が進んだことにより、その活用範囲は急速に広がりつつあります。
本書は、設備設計者やエンジニアが初めてCFD解析するために必要なすべて知識網羅し、解析する前の基本事項から計算結果の判定、各種室内への適用事例までを分かりやすく、簡素かつ丁寧に解説しています。
https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274221538/
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1章 CFDによる環境・設備設計シミュレーション
2章 シミュレーションの品質確保のための基本事項
3章 環境・設備設計の実務への応用
4章 室内環境問題を対象としたベンチマークテスト
付録 数値流体解析技術による室内環境解析の基礎
1章 CFDによる環境・設備設計シミュレーション
1-1 本書の目的
1-2 計算機の発達とCFD技術の普及
1-3 汎用CFDソフトウェア
1-4 本書の構成
2章 シミュレーションの品質確保のための基本事項
2-1 CFDの品質確保
2-2 計算モデル作成の前に
2-.3 乱流の取り扱い
2-4 メッシュの品質チェック
2-5 適切な計算スキームの選択
2-6 計算完了の判定
2-7 ヒューマンエラー防止のために
3章 環境・設備設計の実務への応用
3-1 実務にCFDを用いる目的と利点および難しさ
3-2 実務でCFD利用をする際の注意点
3-3 各種室内環境への適用事例
4章 室内環境問題を対象としたベンチマークテスト
4-1 ベンチマークテスト
4-2 等温室内気流問題
4-3 非等温室内気流問題
4-4 数値サーマルマネキン
4-5 通風気流
4-6 空調室内気流
4-7 火災気流
付録 数値流体解析技術による室内環境解析の基礎
A 流れの基礎式と乱流モデル
B 流れの数値解法
C 放射伝熱の基礎