はじめての魚類学

どこにどんな魚がすんでいる?から、つかまえ方、飼い方、標本の作り方まで、美しい写真とやさしい説明で、魚博士を目指せる本です!

このような方におすすめ

・魚好きの小中高校生・教員・定年退職後の世代
・自由研究や総合学習に取り組む生徒、教員
  • 著者宮崎佑介 :著 福井歩:写真
  • 定価3,080 (本体2,800 円+税)
  • A4 160頁 2018/07発行
  • ISBN978-4-274-50696-3
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本書は、魚の生息域やつかまえ方、飼い方など初心者が知りたい内容から、種の同定のしかた、標本の作り方、新種の発表の方法までを豊富な写真と丁寧な解説で紹介した、"未来の魚博士のための本"です。また、プロのカメラマンによる「生き生きとした魚写真の撮り方」も詳細に紹介。人気の「透明骨格標本」の作り方も詳しく解説しています。

https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274506963/
はじめに
第1章 どこに、どんな生き物がいる
第2章 つかまえる
第3章 どうやって飼うか? 育て方
第4章 種類の見分け方と観察
第5章 記録を残そう
第6章 「魚博士になろう」好きから学問へ
はじめに

第1章 どこに、どんな生き物がいる?

生物が利用する環境
どこに、どんな生き物がいる?

海の生き物と生息地
・砂・砂泥・泥底域/ 海草帯
・岩礁域/ サンゴ礁域/ 海藻帯 
・岩礁交じりの砂底域
・流れ藻/浮遊物
・堤防/波止場

川の生き物と生息地
・源流域/上流域 ・中流域/ 下流域 ・河口域 
・水田/ 水路/ 溜め池( 水田生態系ネットワーク) ・湖沼/ 池沼

産卵生態と移動・分散
・産卵生態 
・卵の種類 
・胎生 
・繁殖行動 
・性決定 
・水流と魚の移動・回遊


第2章 つかまえる

つかまえる
手軽な採取方法
・購入 
・徒手 
・金魚網/たも網/叉手網 
・翻筋斗(もんどり)
・釣り
・魚がいる場所の見つけ方
・釣りの種類

季節を通じた活動
・どの時間を狙うか

陸水域(淡水・汽水域)における採捕・観察
 春/春/秋/冬
海域における採捕・観察
春/夏/秋/冬
・採捕の上で留意すべき法令

水辺に行くときの注意事項
・持って行ったほうがよいもの  
・必ず覚えておきたい危険な生き物

専門性の高い採捕・観察方法
・投網 
・集魚灯 
・銛 
・定置網/地曵網 
・電撃採魚器 
・銛 
・スキューバダイビング

環境保全
・放流は基本的にNG 
・ゴミは持ち帰る 
・装備と器具の洗浄 
・乱獲/密漁
<コラム>
海外での魚類採取を取り巻く状況
クロアチアで魚釣り…への遠い道のり


第3章 どうやって飼うか・育て方

とった魚を持ち帰るには( 安全な移動)
・容器 
・採捕後の運搬輸送 (酸素と温度) 

飼育環境
・飼育水の準備 
・個体や種に合わせた水槽の大きさ( 全長) 
・一緒に飼う魚の組合せ(単独飼育)
・飼育環境の準備 (水槽の配置と水温管理)
・水槽の清掃と水の入れ替え
・給餌の量と質

飼いやすい魚
・生態がわかっている種 
・回遊を行わない種 
・小型種 
・給餌しやすい種 
・「高ストレス環境」耐性種

飼ってはいけない魚
・法によって規制されている種(絶滅のおそれのある種) 
・法によって規制されている種(外来生物)
・危険な魚
・病気の魚


 ・稚魚から成魚、孵化から育てるには

<コラム>
小学校の水槽で、海の生き物を飼う・育てる
家のリビングでサメを飼う
観察しながらアートを楽しむアクアリウム
在野の飼育が支える、日本産淡水魚類
市民による飼育が、野生絶滅の個体群を系統保存

第4章 種類の見分け方と観察

そもそも魚類とは
・名前のルール 
・分類階級のルール 
・種を同定する方法 
・種を同定する時の計測ポイント 
・模様のルール 
・体長の計測レベル

みわけ方
(1)体形をみる
(2)部位を見る
(3)時期による外見の違い  
・正確な同定と新発見のために

フィールド観察
・自然環境における観察からの新知見  
・どこに、どんな魚がいるかを調べる 
・産卵や回遊などの生態を観察する
<コラム>
日本の魚類学の歴史-魚類学者の系譜


第5章 記録を残そう

記録を残そう
・確かな記録を残す 
・記録の種類

一次資料
・タイプ標本の種類 
・標本を作る 
・透明骨格標本のつくり方

二次資料
・写真、動画、魚拓

資料としての撮影方法
・掌の上で撮影
・白板の上で撮る
・水を張った容器で撮る
・標本写真の撮影

解剖する
証拠資料を伴わない情報
・文字のみによる記録

記録を発表する
・WEB公開 
・自費出版/同人出版
・学術誌への掲載

<コラム>
写真撮影のテクニック-魚を撮影するために-
・カメラの仕組みを理解する  
・その場で観察して撮る 
・持ち帰って観察して撮る 
・さかな撮影の様々な工夫 
・アートとして楽しむ 
・撮影に有ると便利なグッズのご紹介


第6章「魚博士になろう」好きから学問へ

「魚博士になろう」好きから学問へ
・”好き”を生かせる道はたくさんある 
・市民科学者(アマチュア研究者)になる
・教育研究機関への進学(大学・専門学校)
・大学院(修士・博士)
・教育機関や研究機関で働く
・魚に関わる企業に就職する
・海外で活躍する

未来の市民科学者に求められる姿勢

<コラム>
水辺の活動
水辺の保全運動(かいぼり)
触れて、遊んで「海を学ぶ」活動
知って考える「場」の提供

さくいん
おわりに