本書は、魚の生息域やつかまえ方、飼い方など初心者が知りたい内容から、種の同定のしかた、標本の作り方、新種の発表の方法までを豊富な写真と丁寧な解説で紹介した、"未来の魚博士のための本"です。また、プロのカメラマンによる「生き生きとした魚写真の撮り方」も詳細に紹介。人気の「透明骨格標本」の作り方も詳しく解説しています。
https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274506963/
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はじめに
第1章 どこに、どんな生き物がいる
第2章 つかまえる
第3章 どうやって飼うか? 育て方
第4章 種類の見分け方と観察
第5章 記録を残そう
第6章 「魚博士になろう」好きから学問へ
はじめに
第1章 どこに、どんな生き物がいる?
生物が利用する環境
どこに、どんな生き物がいる?
海の生き物と生息地
・砂・砂泥・泥底域/ 海草帯
・岩礁域/ サンゴ礁域/ 海藻帯
・岩礁交じりの砂底域
・流れ藻/浮遊物
・堤防/波止場
川の生き物と生息地
・源流域/上流域 ・中流域/ 下流域 ・河口域
・水田/ 水路/ 溜め池( 水田生態系ネットワーク) ・湖沼/ 池沼
産卵生態と移動・分散
・産卵生態
・卵の種類
・胎生
・繁殖行動
・性決定
・水流と魚の移動・回遊
第2章 つかまえる
つかまえる
手軽な採取方法
・購入
・徒手
・金魚網/たも網/叉手網
・翻筋斗(もんどり)
・釣り
・魚がいる場所の見つけ方
・釣りの種類
季節を通じた活動
・どの時間を狙うか
陸水域(淡水・汽水域)における採捕・観察
春/春/秋/冬
海域における採捕・観察
春/夏/秋/冬
・採捕の上で留意すべき法令
水辺に行くときの注意事項
・持って行ったほうがよいもの
・必ず覚えておきたい危険な生き物
専門性の高い採捕・観察方法
・投網
・集魚灯
・銛
・定置網/地曵網
・電撃採魚器
・銛
・スキューバダイビング
環境保全
・放流は基本的にNG
・ゴミは持ち帰る
・装備と器具の洗浄
・乱獲/密漁
<コラム>
海外での魚類採取を取り巻く状況
クロアチアで魚釣り…への遠い道のり
第3章 どうやって飼うか・育て方
とった魚を持ち帰るには( 安全な移動)
・容器
・採捕後の運搬輸送 (酸素と温度)
飼育環境
・飼育水の準備
・個体や種に合わせた水槽の大きさ( 全長)
・一緒に飼う魚の組合せ(単独飼育)
・飼育環境の準備 (水槽の配置と水温管理)
・水槽の清掃と水の入れ替え
・給餌の量と質
飼いやすい魚
・生態がわかっている種
・回遊を行わない種
・小型種
・給餌しやすい種
・「高ストレス環境」耐性種
飼ってはいけない魚
・法によって規制されている種(絶滅のおそれのある種)
・法によって規制されている種(外来生物)
・危険な魚
・病気の魚
・稚魚から成魚、孵化から育てるには
<コラム>
小学校の水槽で、海の生き物を飼う・育てる
家のリビングでサメを飼う
観察しながらアートを楽しむアクアリウム
在野の飼育が支える、日本産淡水魚類
市民による飼育が、野生絶滅の個体群を系統保存
第4章 種類の見分け方と観察
そもそも魚類とは
・名前のルール
・分類階級のルール
・種を同定する方法
・種を同定する時の計測ポイント
・模様のルール
・体長の計測レベル
みわけ方
(1)体形をみる
(2)部位を見る
(3)時期による外見の違い
・正確な同定と新発見のために
フィールド観察
・自然環境における観察からの新知見
・どこに、どんな魚がいるかを調べる
・産卵や回遊などの生態を観察する
<コラム>
日本の魚類学の歴史-魚類学者の系譜
第5章 記録を残そう
記録を残そう
・確かな記録を残す
・記録の種類
一次資料
・タイプ標本の種類
・標本を作る
・透明骨格標本のつくり方
二次資料
・写真、動画、魚拓
資料としての撮影方法
・掌の上で撮影
・白板の上で撮る
・水を張った容器で撮る
・標本写真の撮影
解剖する
証拠資料を伴わない情報
・文字のみによる記録
記録を発表する
・WEB公開
・自費出版/同人出版
・学術誌への掲載
<コラム>
写真撮影のテクニック-魚を撮影するために-
・カメラの仕組みを理解する
・その場で観察して撮る
・持ち帰って観察して撮る
・さかな撮影の様々な工夫
・アートとして楽しむ
・撮影に有ると便利なグッズのご紹介
第6章「魚博士になろう」好きから学問へ
「魚博士になろう」好きから学問へ
・”好き”を生かせる道はたくさんある
・市民科学者(アマチュア研究者)になる
・教育研究機関への進学(大学・専門学校)
・大学院(修士・博士)
・教育機関や研究機関で働く
・魚に関わる企業に就職する
・海外で活躍する
未来の市民科学者に求められる姿勢
<コラム>
水辺の活動
水辺の保全運動(かいぼり)
触れて、遊んで「海を学ぶ」活動
知って考える「場」の提供
さくいん
おわりに