本書は、初心者でもわかりやすく読みこなせるよう、次のことに留意して執筆されています。
1番目はイメージを重視したことです。回路、記号、式を見たとき、これに対応して頭の中で想起するイメージが正しくなければ本当に理解しているとは言えません。そこで、イメージの想起を手助けできるような図を随所に配置しました。
改訂にあたっては一部の古い記述の見直し、誌面の刷新をはかりました。
2番目は「言語は概念形成において大切である」ということです。その内在する意味には、さまざまな歴史、先人達の考え、物理現象などが集約されています。これらを知ることは、専門用語を正しく理解できることにつながると考え、本書では、電気回路の専門用語について詳しく説明しています。
3番目は、解法プロセスを重視したことです。このため、式のみならず、図や文章による証明の作法を多く記述しました。
https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274224515/
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0章 学ぶための教養
1章 直流回路基礎
2章 直流回路網解析
3章 正弦波交流
4章 交流回路素子
5章 交流回路の基礎技術
6章 相互インダクタンス回路
7章 交流回路の発展例
8章 三相交流回路
9章 二端子対回路
10章 非正弦波交流
0章 学ぶための教養
0 本書の読み方
1 電気回路,学びの序幕
2 物理量と単位
3 電気数学(その1)
4 電気数学(その2:複素数)
演習問題
1章 直流回路基礎
1 抵抗とオームの法則
2 抵抗の直列・並列回路
3 分圧と分流
4 直流計器と電源
5 電流の発熱作用と電力
演習問題
2章 直流回路網解析
1 キルヒホッフの法則
2 重ね合せの定理とテブナンの定理
3 Δ―Y変換とブリッジ回路
4 他の回路網解析手法
演習問題
3章 正弦波交流
1 正弦波交流の発生
2 交流波形の表現
3 複素ベクトル表現
演習問題
4章 交流回路素子
1 RLC素子とその性質
2 インピーダンスとアドミタンス
3 V=ZI,I=YVの複素数計算
演習問題
5章 交流回路の基礎技術
1 電力と力率
2 共振回路とQ
3 交流ブリッジ回路
演習問題
6章 相互インダクタンス回路
1 相互インダクタンス回路の仕組み
2 回路表現
演習問題
7章 交流回路の発展例
1 回路網解析
2 種々の発展した計算例
演習問題
8章 三相交流回路
1 三相交流の発生と表現
2 三相回路の結線と相互関係
3 三相電力
4 不平衡三相回路
演習問題
9章 二端子対回路
1 二端子対パラメータ
2 相互変換と相互接続
演習問題
10章 非正弦波交流
1 非正弦波交流とその表現
2 過渡現象の基礎
演習問題