アメリカのブラックアウト変遷史

“大規模停電”が発生したとき、人は何を考え、どう行動するのか

このような方におすすめ

電気・電力分野の学生、電力関係者
  • 著者David E. Nye 著/松本 栄寿・小浜 清子 共訳
  • 定価3,080 (本体2,800 円+税)
  • A5 288頁 2020/02発行
  • ISBN978-4-274-50743-4
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発売日 : 2020年02月25日
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  • 概要
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 本書は、アメリカにおけるさまざまなブラックアウト(大規模停電)の事例を示しながら、人々と電気・電力網の関係を考察するものです。

 1930年代から電気が日常生活の一部になると、大規模な停電が発生するようになりました。停電は、単に電力の供給停止だけではなく、社会的な混乱、軍事的戦略、ネットワーク都市の危機、工業技術システムの欠陥、経済的、社会的政策の不備といったさまざまな角度から理解すべき問題です。本書では、アメリカの停電の歴史を時系列で示しつつ、人文科学や社会科学の観点から、人々の動向や原因、背景などを考察し、アメリカ社会の歴史を読み解いていきます。

https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274507434/
第1章 電力網 ─大停電の夜がわたしたちに与えたもの
第2章 戦争 ─軍事戦略に組み込まれる「ブラックアウト」
第3章 事故 ─電力の普及と社会的連帯感
第4章 危機 ─豊かな社会に潜む暴力
第5章 輪番停電 ─カリフォルニア電力危機と電力自由化
第6章 テロ ─9.11以後の世界をデザインする
第7章 自主節電 ─我々はどこから来て、どこへ行くのか
第1章 電力網 ─大停電の夜がわたしたちに与えたもの
  暗闇の消失とイルミネーションの世界
  拡大する社会の電化
  社会的・技術的システムの生成
  消費者の電力需要の急増
  電力会社の自然独占
  国家介入による少数の自然独占の排除
  ネットワーク基盤としての電力システム
  電力の供給手段の多様性
  停電が人々を結び付ける

第2章 戦争 ─軍事戦略に組み込まれる「ブラックアウト」
  拡張される「ブラックアウト」の意味
  軍事戦術の転換
  平和主義者と軍事訓練
  灯火管制と国民生活
  夜間爆撃とブラウンアウト
  労働闘争の勃発
  軍事的ブラックアウトの終焉

第3章 事故 ─電力の普及と社会的連帯感
  浸透する電化生活
  1930年代、電気のない世界との共存
  エッジシティと人口移動
  電化するアメリカ人
  ブラックアウトが揺り動かす社会機能
  1965年北アメリカ大停電の経験
  ヘテロトピアと社会的連帯感
  ブラックアウトの意味の変容

第4章 危機 ─豊かな社会に潜む暴力
  エネルギー危機の発端
  エアコン ─豊かな生活の象徴
  エネルギー問題と危機管理
  市民の暴徒化
  都市化と反風景
  ニューヨーク大停電の教訓

第5章 輪番停電 ─カリフォルニア電力危機と電力自由化
  電力会社の市場独占と規制緩和
  生活家電普及の影響
  カリフォルニア州の経験
  新興電力会社による人為的な電力不足
  規制緩和 ─他業界との比較
  電力網の無秩序な運用管理
  新たな難題 ─住民の反対運動と無理解
  世界的な停電の連鎖
  大規模停電は回避できるのか?

第6章 テロ ─9.11以後の世界をデザインする
  テロへの恐怖
  停電と国家安全保障
  自然災害と社会的連帯
  軍部 vs. 聖戦(ジハード)
  自然災害と『ダイ・ハード4.0』
  脆弱性をなくすために
  核実験とカーニバル

第7章 自主節電 ─我々はどこから来て、どこへ行くのか
  暗闇に見える薄光
  電力網に頼らず自給体制をとる
  エネルギー効率を高める
  自主節電運動の高まり
  アメリカ・カナダでの消灯運動
  一極集中型から分散型へ
  停電か自主節電か