私、清掃の仕事してますけど?

20代、女性、ビル清掃員。かつ、イラストレーター。 自他の偏見に悩みながらも夢と生計の二兎を追う、「幸せ」について考えつづけるコミックエッセイ。

このような方におすすめ

20〜30代の、仕事に悩みを抱えている人や自分の仕事にコンプレックスを抱えている人
アーティストやクリエイティブ職を目指しながら、ダブルワークをしている人
  • 著者キム・イェジ 著/小田ミハル 訳
  • 定価1,540 (本体1,400 円+税)
  • 四六 224頁 2021/03発行
  • ISBN978-4-274-22666-3
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 イラストレーターを夢みていた著者は、20代半ばにして会社を辞めた。といっても、大人だもの、夢だけを追い求めるわけにもいかない。それで夢と生計を両方成り立たせてくれる職業として、比較的時間の制約が少ない「清掃員」を選んだ。職業というかたちで夢を追いつづけると生計を立てられないと考えた末の決断だった。

 清掃員という職業は、著者本人にとってもなじみのないもので、他者が作り上げた偏見だけでなく、自らが作り上げた偏見とも闘わなければならなかった。初めつらいばかりの仕事だったが、経験を重ねてていくうちに成長し、今ではちょっとした話のネタにもできるようになった。また、清掃員として働くと同時に、夢みていたイラストレーターとしての活動も始めた。もちろんすぐにイラストの依頼が舞い込むとはいかないけれど、収入は清掃員として安定していたので、自分のペースで進められた。

 この本には過去4年間、清掃員とイラストレーターの二兎を追いながら、著者が経験した人生のいくつもの瞬間が描かれている。他者からのむき出しの偏見に、いやな思いをする場面もたくさんあったことと思う。でも、著者はその時々を思い返しながらこう言うのだった。

「すこし変わった生き方をしてみると、思っていたよりも幸せでした」

 「違い」は「間違い」ではないということ、みんなそれぞれ違っていることでいろいろな幸せが生まれるということを、著者は経験を通して語りかける。他の人とすこし違う生き方をしてみて、思っていたよりも幸せだというそのことばのように。

https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274226663/

    
プロローグ

01 月・水・金の時間割
02 四季
03 それでも大人だもの
04 この仕事を始めたわけ
05 ときに私が私に一番冷たい
06 で、私は何の人なんだっけ?
07 平気なフリ
08 あながち間違いでもないような
09 労働歌
10 逃げたくなる気持ち
11 夢みる若者・1
12 夢みる若者・2
13 心が苦しかった
14 だから続けている
15 そうやって手にしたもの
16 私のことがそんなに気になる?・1
17 お仕事は・1
18 お仕事は・2
19 これが清掃の仕事だ!
20 めずらしいわね?
21 華やかな新婚さん
22 職場の同僚
23 二重生活
24 ソウルフード
25 お大事に
26 お母さんの夢は何?
27 選択と強制の違い
28 夢と職業のカンケイ
29 あなたの夢はなんですか?
30 セルフはげまし
31 それでもこつこつと続けてきた
32 グローバルな悩み
33 どうすれば他人の視線に打ち勝てますか?
34 お金では買えないもの
35 あなたから学んだ・1
36 あなたから学んだ・2
37 不透明に近い
38 選択の分かれ道
39 私たちはみんな違うやり方で生きていく
40 悩み比べ
41 名刺パワー・1
42 名刺パワー・2
43 どっ、と
44 ごみ分別の世界・1
45 ごみ分別の世界・2
46 ぼちぼちでんな
47 鼻炎かな?
48 disバトル feat. 代金踏み倒し夫婦
49 おとなワード3種盛り
50 本を選んだ本当の理由
51 人生は一寸先もわからない
52 人の欲とは
53 一通のメール
54 私のことがそんなに気になる?・2
55 印象に残っている質問
56 大人になったような
57 仕事部屋ができた
58 将来の夢
59 私はまだ続けています

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