干し草(=膨大な回路)の中から縫い針(=小さくて危険な不正回路、無いのが当然だが…)を探すような難題に挑む!
危険を取り除くための困難な検知ミッションに挑戦する!
一般にLSIの設計に使用される開発ツールは、厳格なセキュリティ管理下にあります。しかし、外部犯や内部犯による不正機能(ハードウェアトロイ)の挿入リスクは存在し、実際にいくつかの製品では仕込まれた可能性が報告されています。
[ハードウェアトロイには機能停止、機能改変、情報流出、性能低下といった悪性機能がある]
本書では、社会のインフラを支えるLSIの安全性を確保するために、ハードウェアトロイの仕組みや挙動、侵入経路、設計工程における検知方法について詳しく解説します。また、巻末には具体的なハードウェアトロイ検知サービス「HTfinder」についても触れます。
設計サプライチェーンの分散化により、日々リスクが高まっている現代において、半導体業界に携わる方々にとって、本書は必読の一冊です。
https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274232688/
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第1章 LSI設計とそこに潜む脅威
1.1 LSIとその重要性
1.2 LSIのサプライチェーン
1.3 ハードウェア版マルウェア『ハードウェアトロイ』の脅威
第2章 LSI設計の基礎
2.1 LSIの設計工程
2.2 LSI設計における基礎技術
2.3 ハードウェア記述言語による設計
第3章 ハードウェアトロイのモデル化
3.1 なぜ・どのようにハードウェアトロイを組み込むのか
3.2 ハードウェアトロイの特徴と分類
3.3 ハードウェアトロイの構造
第4章 ハードウェアトロイの検知
4.1 ハードウェアトロイ検知方法の分類
4.2 設計情報の特徴に基づく検知方法
4.3 特徴量エンジニアリングと機械学習
4.4 グラフ学習の応用
第5章 ハードウェアトロイ検知の実用化
5.1 HTfinderの開発
5.2 ハードウェアトロイ検知の実用化における課題
5.3 ハードウェアトロイ検知の展望
参考文献