本書は、今日の日本の情報化時代を明治時代に既に予測していた人物、日本の電気工学の先駆者、志田林三郎の生涯を丁寧に記述した歴史書である。佐賀・多久での生い立ちから東京・工部大学校の卒業までの第一部と卒業後の英国グラスゴー大学留学、帰国後の官界学界での活躍、36才での早逝までの第二部から構成される。とりわけ、彼が設立した電気学会の最初の総会での驚嘆すべき演説内容が125年前になぜできたのか、その発想は今日に生かせるのか、本書は彼の生涯からその謎を探る試みである。
https://www.ohmsha.co.jp/book/9784886862884/
正誤表やDLデータ等がある場合はこちらに掲載しています
第1部 誕生から工部大学校卒業まで(1章 文教の里、佐賀藩多久領/2章 志田林三郎と多久/
3章 上京/4章 電気工学者への道)、第2部 英国留学と帰国後の電気工学発展への貢献(5章 異国グラスゴーでの留学生活/6章 官学両面で大活躍の志田林三郎/7章 電気学会の誕生/8章 早逝した電気工学の巨人/9章 志田林三郎と先見性)