マイクロビームアナリシスは、電子・イオン・電磁波を用いた物質の局所分析技術の総称であり、最先端の分析用電子顕微鏡等の技術革新を背景に、原子分解能観察が必要なナノテク開発を牽引するとともに,金属・半導体・化学等の基礎分野から、最近特に革新著しい高分子・バイオ・医学分野における材料・デバイス等の高度解析と分析評価技術を支えています。
編者のマイクロビームアナリシス第141委員会は、この分野を代表する世界的組織であり、最先端の研究開発陣が執筆する本書は、革新的な表面分析技術、評価技術等を中心にその全体像を網羅しています。研究開発者、技術者が長期に使える座右の書となるもので、今後本技術に関わる学生・院生にも読みこなせるよう配慮されています。
https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274504969/
正誤表やDLデータ等がある場合はこちらに掲載しています
第I編 基礎編
第1章 分析機器の主要構成
1.1 プローブ源
1.2 電子レンズ、分析器
1.3 検出器
第2章 各種分析法
2.1 電子顕微鏡
2.2 表面解析・表面顕微鏡
2.3 走査プローブ顕微鏡
2.4 電子線を利用した分析法・構造解析法
2.5 イオンを利用した分析法・顕微鏡法
2.6 光を利用した分析法・顕微鏡法
2.7 X線・放射光を利用した分析法・顕微鏡法
2.8 その他の分析法
第II編 応用編
第3章 マイクロビームアナリシス概説
3.1 物質のキャラクタリゼーション
3.2 マイクロビームアナリシスのシステム設計
3.3 マイクロビームアナリシスの特徴と比較
3.4 マイクロビームアナリシスにおける具体的検討項目−プロブレムソリューションへ向けて
第4章 各種材料の分析
4.1 金属材料
4.2 半導体材料
4.3 誘電体・絶縁材料
4.4 磁性材料
4.5 ナノカーボン材料
4.6 ナノ構造材料
4.7 有機材料
第5章 生命科学関連試料の分析
5.1 電子顕微鏡による分析
5.2 走査プローブ顕微鏡による分析
5.3 X線・放射光利用による分析
5.4 質量分析計による分析
5.5 走査アトムプローブによる生体分子の分析
第6章 環境・エネルギー関連試料の分析
6.1 2次電池
6.2 燃料電池用触媒
6.3 太陽電池
6.4 環境浄化触媒
6.5 環境試料
第7章 宇宙惑星科学関連試料の分析
7.1 電子顕微鏡法
7.2 顕微赤外・ラマン分光法
7.3 X線・放射光利用分析法
7.4 中性子線利用分析法
7.5 質量分析法
第8章 国際標準の進捗
8.1 国際標準化概論
8.2 表面化学分析法の国際標準化(ISO/TC201)
8.3 マイクロビーム分析法の国際標準化(ISO/TC202)
8.4 ナノテクノロジー関連の国際標準化(ISO/TC229を中心に)
第III編 資料編
1.物理定数およびエネルギー換算表
2.元素の電子配置
3.オージェ電子の運動エネルギー
4.光電子の結合エネルギー
5.特性X線のエネルギー
6.主要元素における電子の非弾性平均自由行程
7.主要元素における電子阻止能
8.固体元素におけるH, Heの阻止能
9.元素の同位体存在比
10.各種測定法の略語
11.各種物理定数データベースのwebsite一覧
12.周期表 (裏表紙)
第IV編 特別資料編
・委託分析企業一覧
・関連技術資料
第I編 基礎編
第1章 分析機器の主要構成
1.1 プローブ源
1.1.1 電磁波源
(1) テラヘルツ光源
(2) 赤外・可視・紫外光源
(3) X線源
1.1.2 電子源
(1) 熱電子源(熱陰極)
(2) 熱電界電子源(ショットキーエミッタ)
(3) 強電界電子源(冷陰極)
(4) 光電界電子源
(5) スピン偏極電子源
(6) パルス電子源
1.1.3 イオン源
(1) 直流放電型イオン源
(2) 電子ビームイオン源(EBIS)
(3) 高周波放電型イオン源
(4) マイクロ波放電型イオン源
(5) 表面電離型イオン源
(6) 電界電離型イオン源
(7) 液体金属イオン源
(8) スパッタイオン源
(9) クラスタ・分子イオン源
(10) 偏極イオン源
1.1.4 粒子線源
(1) 中性子源
(2) 原子源
(3) ミュオン源
(4) 陽電子源
1.2 電子レンズ、分析器
1.2.1 荷電粒子レンズ
(1) 磁界レンズ
(2) 電界レンズ
(3) 多極子レンズ
(4) 荷電粒子の偏向と走査
(5) ガラスキャピラリーオプティクスによる収束と偏向
1.2.2 収差補正
(1) 電磁界レンズの収差
(2) 球面収差補正
(a)6極子による補正
(b)4極子-8極子による補正
(3) 色収差補正
(4) ミラー補正器
1.2.3 X線集光
(1) さまざまな集光法
(2) フレネルゾーンプレート
(3) キャピラリーレンズ
1.2.4 単色器・分光器・質量分析器
(1) 波長による分散
(2) 運動量による分散
(3) 時間分散
(4) 質量分析
1.3 検出器
1.3.1 荷電粒子検出
(1) 各種電子線検出器
1.3.2 電子・原子のスピン検出
(1) Mott散乱型電子スピン検出器
(2) 超低速電子回折型電子スピン検出器(VLEED)
(3) Stern-Gerlach型スピン検出器
1.3.3 荷電粒子位置検出
(1) 位置敏感アノード
(2) イメージングプレート
1.3.4 X線検出
(1) 超電導トンネル接合X線検出器
(2) X線フラットパネル検出器
1.3.5 可視光検出
(1) イメージセンサの構成と基本動作
(2) CCDイメージセンサ
(3) CMOSイメージセンサ
(4) 高機能イメージセンサ
(5) イメージセンサの放射線耐性
(6) 高感度HARPイメージセンサ
第2章 各種分析法
2.1 電子顕微鏡
2.1.1 透過電子顕微鏡(TEM)
(1) 基本構造と機能
(2) 電子と物質の相互作用
(3) 結晶による電子の散乱と電子回折パターン
(4) 電子顕微鏡像のコントラスト
(5)複素透過関数と位相コントラスト伝達関数
(6)像コントラストのコンピュータシミュレーション
(7)高分解電子顕微鏡像の実際と球面収差補正効果
(8)電子顕微鏡の将来展望
2.1.2 走査電子顕微鏡(SEM)
(1) 概要
(2) 装置構成
(3) 像形成とコントラスト
(4) 低加速電圧電子顕微鏡(LV-SEM)
(5) 後方散乱電子回折法(EBSD法)
(6) 原子分解能2次電子像
(7) 回折イメージング
(8) スピン偏極SEM
2.1.3 走査透過電子顕微鏡(STEM)
(1) 概要
(2) 装置構成
(3) 像形成とコントラスト
(4) 各種形像法
(5)今後の展望
2.1.4 特殊な機能を有する電子顕微鏡
(1) 分析電子顕微鏡(AEM)
(a)組成分析:エネルギー分散型分光(EDS)と波長分散型分光(WDS)
(b)電子状態分析
(2) 超高圧電子顕微鏡(HVEM)
(3) ローレンツ電子顕微鏡
(4) ホログラフィ電子顕微鏡
(5) 画像処理に基づく収差補正電子顕微(実時間焦点位置変調電子顕微鏡)
(6) パルス電子顕微鏡
(7) 環境制御型電子顕微鏡(ETEM)
(8) クライオ電子顕微鏡(Cryo-TEM)
(9) 位相差電子顕微鏡
(10) トモグラフィ電子顕微鏡
(11) カソードルミネッセンス電子顕微鏡
2.2 表面解析・表面顕微鏡
2.2.1 低速電子顕微鏡(LEEM)
2.2.2 光電子顕微鏡(PEEM)
2.2.3 反射電子顕微鏡(REM)
2.2.4 走査反射電子顕微鏡(SREM)
2.2.5 超高真空走査電子顕微鏡(UHV-SEM)
2.2.6 3D立体構造直視顕微鏡
2.3 走査プローブ顕微鏡
2.3.1 走査プローブ顕微鏡(SPM)
2.3.2 走査トンネル顕微鏡(STM)
(1) 走査トンネル分光法(STS)、局所状態密度(LDOS)分析
(2) STM非弾性トンネル分光法(STM-IETS)
(3) スピン偏極走査トンネル顕微鏡 (スピン偏極STM)
2.3.3 原子間力顕微鏡(AFM)
(1) 超高真空原子間力顕微鏡
(2) 液中原子・分子分解能AFM
(3) 液中高速ダイナミクスAFM
2.3.4 走査容量顕微鏡(SCM)
2.3.5 走査非線形誘電率顕微鏡(SNDM)
2.4 電子線を利用した分析法・構造解析法
2.4.1 電子線マイクロアナライザ(EPMA)
2.4.2 オージェ電子分光法(AES)
2.4.3 低速電子回折(LEED)
2.4.4 反射高速電子回折(RHEED)
2.5 イオンを利用した分析法・顕微鏡法
2.5.1 2次イオン質量分析法(SIMS)
2.5.2 ラザフォード後方散乱法(RBS)
2.5.3 中エネルギーイオン散乱(MEIS)
2.5.4 低速イオン・原子散乱法
2.5.5 弾性反跳粒子検出法(ERDA)
2.5.6 粒子励起X線放出(PIXE)
2.5.7 核反応法(NRA)
2.5.8 ヘリウムイオン顕微鏡(HIM)
2.5.9 アトムプローブ電界イオン顕微鏡
2.6 光を利用した分析法・顕微鏡法
2.6.1 蛍光顕微鏡
2.6.2 共焦点顕微鏡
2.6.3 偏光顕微鏡
2.6.4 ラマン顕微鏡
2.6.5 赤外顕微鏡
2.6.6 近接場顕微鏡
2.6.7 光第2高調波(SHG)顕微鏡
2.6.8 光和周波(SFG)顕微鏡
2.6.9 その他の顕微鏡
2.7 X線・放射光を利用した分析法・顕微鏡法
2.7.1 X線光電子分光法(XPS)・X線光電子回折法(XPED)
2.7.2 紫外光電子分光法(UPS)・角度分解UPS(ARUPS)
2.7.3 蛍光X線分析法
2.7.4 走査顕微分析法
2.7.5 結像顕微鏡法
2.7.6 ホログラフィ法
2.7.7 X線回折法
2.7.8 X線反射率、表面回折、反射小角散乱
2.7.9 X線応力測定
2.8 その他の分析法
2.8.1 中性子を利用した分析法
2.8.2 陽電子を利用した分析法
2.8.3 ミュオンを利用した分析法
第II編 応用編
第3章 マイクロビームアナリシス概説
3.1 物質のキャラクタリゼーション
3.2 マイクロビームアナリシスのシステム設計
3.3 マイクロビームアナリシスの特徴と比較
3.4 マイクロビームアナリシスにおける具体的検討項目−プロブレムソリューションへ向けて
第4章 各種材料の分析
4.1 金属材料
4.1.1 鉄鋼材料
4.1.2 非鉄合金(銅合金)
4.1.3 非鉄合金(軽金属)
4.1.4 酸化物超電導材料
4.2 半導体材料
4.2.1 IV族半導体
4.2.2 III-V族半導体
4.3 誘電体・絶縁材料
4.3.1 遷移金属酸化物
4.3.2 High-k絶縁膜
4.3.3 Low-k絶縁膜
4.3.4 ガラス
4.4 磁性材料
4.4.1 磁性金属薄膜
4.4.2 磁気ナノ構造
4.4.3 磁気デバイス
4.5 ナノカーボン材料
4.5.1 カーボンナノチューブ
4.5.2 グラフェン
4.6 ナノ構造材料
4.6.1 量子ドット
4.6.2 ナノワイヤ
4.6.3 ナノ粒子
4.7 有機材料
4.7.1 有機薄膜
4.7.2 高分子材料
4.7.3 樹脂材料
4.7.4 コンポジット材料
第5章 生命科学関連試料の分析
5.1 電子顕微鏡による分析
5.1.1 透過電子顕微鏡による分析
5.1.2 位相差電子顕微鏡による分析
5.1.3 超高圧電子顕微鏡による分析
5.1.4 走査電子顕微鏡による分析
5.2 走査プローブ顕微鏡による分析
5.3 X線・放射光利用による分析
5.4 質量分析計による分析
5.4.1 TOF-SIMSによる分析
5.4.2 Dynamic SIMSによる分析
5.4.3 MALDI-TOFによる分析
5.5 走査アトムプローブによる生体分子の分析
第6章 環境・エネルギー関連試料の分析
6.1 2次電池
6.1.1 負極材料
6.1.2 正極材料
(1)正極材料の価数測定
(2)正極材料の内部電位分布計測
6.1.3 劣化解析
6.2 燃料電池用触媒
6.2.1触媒層の構造・組成
6.2.2Pt触媒
6.3 太陽電池
6.3.1 シリコン系太陽電池
6.3.2 化合物半導体系太陽電池
6.3.3 無機材料系太陽電池
6.4 環境浄化触媒
6.4.1 担持触媒
6.4.2 排ガス触媒
6.4.3 光触媒
6.5 環境試料
6.5.1 大気微粒子
6.5.2 SIMSによる大気微粒子の分析
第7章 宇宙惑星科学関連試料の分析
7.1 電子顕微鏡法
7.2 顕微赤外・ラマン分光法
7.3 X線・放射光利用分析法
7.4 中性子線利用分析法
7.5 質量分析法
第8章 国際標準の進捗
8.1 国際標準化概論
8.2 表面化学分析法の国際標準化(ISO/TC201)
8.3 マイクロビーム分析法の国際標準化(ISO/TC202)
8.4 ナノテクノロジー関連の国際標準化(ISO/TC229を中心に)
第III編 資料編
1.物理定数およびエネルギー換算表
2.元素の電子配置
3.オージェ電子の運動エネルギー
4.光電子の結合エネルギー
5.特性X線のエネルギー
6.主要元素における電子の非弾性平均自由行程
7.主要元素における電子阻止能
8.固体元素におけるH, Heの阻止能
9.元素の同位体存在比
10.各種測定法の略語
11.各種物理定数データベースのwebsite一覧
12.周期表 (裏表紙)
第IV編 特別資料編
・委託分析企業一覧
・関連技術資料