本書は、自家用高圧受電設備を主対象に、過電流、地絡保護対策等の安全・事故・保護対策等を含め、設備の計画・設計から施工、監視制御、保護・保全、試験・検査、諸手続等の実務知識についてまとめた『実務に役立つ 高圧受電設備の知識』の改訂2版です。
初版の発行から12年余りが経過し、この間の機器技術の進展や法制度の変更、新エネルギーの普及など高圧受電設備を取り巻く環境の著しい変化に対応すべく、大幅な見直し・追加を行いました。
https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274217005/
正誤表やDLデータ等がある場合はこちらに掲載しています
1章 高圧受電設備の計画と設計
2章 設備機器の役割と選び方
3章 接続図と施工図
4章 保護方式と保護強調
5章 監視と制御
6章 据付けと配線工事
7章 現地試験・検査と保全
8章 関連法規と手続き
付録 関連法規と機器に関する規格
引用・参考文献
目次
1章 高圧受電設備の計画と設計
1-1 高圧受電設備とは
高圧受電設備の対象/高圧受電設備の要求事項/直用電気工作物における
高圧受電設備の割合
1-2 高圧受電設備の基本計画手順
計画の手順/主な検討項目
1-3 受電設備容量の算定
負荷設備の調査・負荷の種類/負荷容量の概算/設備容量の算定
1-4 設備容量と契約電力
契約電力/契約電力の計算/電気料金と契約種別
1-5 受電方式と回路構成
受電方式/回路構成
1-6 高圧受電設備の種類
形態による分類/主遮断装置における分類/高圧受電設備選定のポイント
1-7 非常用電源の準備
非常用電源設備の設置義務/非常電源の種類
1-8 分散電源の構成と種類
分散電源の役割/分散電源を取り巻く環境/分散電源の特徴と構成/分散電源の
系統連系/分散電源の課題
2章 設備機器の役割と選び方
2-1 高圧遮断器(CB:Circuit breaker)
遮断器の役割/高圧遮断器の種類/高圧遮断器の定格/高圧遮断器の選定
2-2 高圧断路器(DS:Disconnecting switch)
断路器の役割/高圧断路器の種類と定格/断路器の選定
2-3 高圧交流負荷開閉器(LBS:Load break switch)
高圧交流負荷開閉器の役割/高圧交流負荷開閉器の種類/高圧負荷開閉器の
定格/高圧交流負荷開閉器の選定
2-4 高圧交流電磁接触器(MC:Electromagnetic contactor)
高圧交流電磁接触器の役割/高圧交流電磁接触器の種類/高圧交流電磁接触器の
定格/高圧交流電磁接触器の選定
2-5 電力ヒューズ(PF:Power fuse)
電力ヒューズの役割/電力ヒューズの種類と構造/電力ヒューズの定格/電力ヒューズの選定
2-6 避雷器(SAR:Surge arrester)
避雷器の役割/避雷器の種類と構造/避雷器の定格/避雷器の選定
2-7 変圧器(TR:Transformer)
変圧器の役割/変圧器の種類と構造/変圧器の定格と特性/変圧器の結線/変圧器の
位相角/タップ電圧/変圧器の並行運転/変圧器の選定
2-8 進相コンデンサ設備(SC:Static capacitor)
進相コンデンサの役割/進相コンデンサの種類/進相コンデンサの仕様と
性能/進相コンデンサ,直列リアクトルの定格/進相コンデンサ,直列リアクトルの選定
2-9 計器用変成器
計器用変成器の役割/計器用変成器の種類と構造/計器用変成器の定格と
性能/計器用変成器の選定
2-10 配線用遮断器と漏電遮断器
配線用遮断器の種類/漏電遮断器の構造/配線用遮断器および漏電遮断器の特性と
性能/配線用遮断器および漏電遮断器の選定
2-11 保護継電器(RY:Protection relay)
保護継電器の役割/保護継電器の種類
2-12 計器
電気計器の分類/指示電気計器の種類と性能/指示電気計器の目盛値の
選定/積算電気計器
2-13 直流電源装置
直流電源装置の役割/直流電源装置の種類とシステム構成/直流電源装置の選定と留意点
2-14 無停電電源装置(UPS:Uninterruptible power system)
無停電電源装置の役割/無停電電源装置の種類とシステム構成/無停電電装置の選定と
留意点
2-15 自家発電装置
自家発電装置の役割/自家発電装置の種類とシステム構成/自家発電装置の選定と留意点
3章 接続図と施工図
3-1 図面の種類
3-2 接続図
単線接続図/複線接続図/展開接続図
3-3 施工図
機器配置図/基礎図/ピット図/ケーブルラック図/配線図
3-4 接続図のための各種記号・番号
シンボル(図記号)/文字記号/器具番号
4章 保護方式と保護協調
4-1 電源系統と保護について
電力会社配電系統と需要設備/高圧自家用工作物の事故について
4-2 保護の基本的な考え方
需要家設備における保護対象/需要家設備における事故と保護継電器/保護の構成要素
4-3 保護の目的と保護継電方式
保護継電方式の目的と特徴/主保護と後備保護/段階時限による選択遮断方式
4-4 高圧受電設備における短絡保護協調検討手段
保護協調の検討手順/データの収集/基準値換算/インピーダンスマップの
作成/故障電流の計算/グラフ用紙の選定と目盛の記入/保護対象の選定/保護対象の
定格の記入/短絡電流の記入/保護継電器の動作特性曲線の記入/保護継電器間の
時限差確認/時間差の得られない保護協調の対策
4-5 CB形高圧受電設備の短絡保護協調例
データの収集/基準値換算/インピーダンスマップの作成/故障電流の計算/保護協調曲線の
作成
4-6 低圧回路における短絡保護方式
低圧回路保護の特徴/低圧回路の遮断方式/低圧回路の保護協調
4-7 変圧器の保護方式
保護の考え方/変圧器の過負荷保護/複数台の変圧器保護
4-8 電動機の保護方式
電動機の保護について/電動機の保護回路/電動機の保護
4-9 高圧進相コンデンサの保護方式
4-10 高圧回路の地絡保護
地絡保護の必要性・目的/電力会社系統と地絡保護について/地絡事故の検出方式/地絡保護
方式/地絡電流の計算法/高圧受電の地絡保護協調
4-11 低圧回路の地絡保護
低圧地絡保護の目的/低圧回路の地絡事故/低圧回路構成と地絡保護
4-12 絶縁協調
絶縁協調とは/雷サージ絶縁協調の考え方/避雷器の雷サージ抑制効果
5章 監視と制御
5-1 監視制御の概要
概要/変遷
5-2 監視制御の基本
監視制御の場所/現場での監視制御/中央監視室での監視制御/遠隔での監視制御
5-3 監視制御装置と高圧受電設備のインタフェース
リモートステーションと現場設備とのインタフェース/中央監視室とリモートステーションの
インタフェース/中央監視室と現場設備のインタフェース
5-4 高圧受電設備の制御
監視制御機能/制御の切換え/制御電源の考え方
5-5 監視室の計画
機器の設置とスペース/監視室の照明/周囲環境
6章 据付けと配線工事
6-1 高圧受電設備の据付け
閉鎖配電盤の据付け/変圧器の据付け/非常用自家発電設備の据付け/耐震設計
6-2 配線工事の計画
電力ケーブルの選定/制御ケーブルの選定
6-3 施工上の留意点
施工方法の特徴/ケーブルラック/ケーブルダクト/金属電線管/ケーブル
ピット/バスダクト
6-4 接地工事
接地の目的/接地工事の種類/接地工事の工法/接地極埋設工事/接地工事の留意点
6-5 機器の配置と電気室の大きさ
電気室の場所/電気室の機器配置
7章 現地試験・検査と保全
7-1 現地試験の項目と内容
外観検査/接地抵抗測定/絶縁抵抗測定/絶縁耐力試験/保護装置試験/保護連動
試験/総合試験
7-2 試験方法と判定基準
交流絶縁耐力試験/過電流継電器の試験/地絡方向継電器の試験/不足電圧継電器の試験
7-3 保守と保全
保守点検/設備診断
8章 関連法規と手続き
8-1 関連法規
電気事業法/消防法
8-2 経済産業省への手続き
工事計画届出/保安規程/電気主任技術者/使用開始届出手続き/定期・電気
事故・変更・廃止など報告/公害防止などに関する届出
8-3 電力会社への手続き
電気使用申込の種類/手続き
8-4 消防への手続き
電気設備の設置届出/危険物の申請および届出
8-5 PCBの取扱い規制
8-6 省エネ法
付録 関連法規と機器に関する規格
引用・参考文献
索引