基礎から学ぶ 量子計算 アルゴリズムと計算量理論

丁寧な解説と豊富な演習問題により、量子計算のアルゴリズムと計算量理論について一から理解できる

このような方におすすめ

システムエンジニアリング、情報工学の若手技術者・研究者
情報工学系の大学院生
  • 著者西村 治道 著
  • 定価3,740 (本体3,400 円+税)
  • A5 264頁 2022/11発行
  • ISBN978-4-274-22969-5
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量子計算のアルゴリズムと計算量理論について、一からわかりやすく解説した書籍です。

現在、大きな注目を集めている量子コンピュータによる計算(量子計算)は、従来のコンピュータによる計算(古典計算)と比べて、いわゆる指数関数的な高速化を実現することがあります。

その一方で、この高速化は量子力学の基礎原理をもとにしており、アルゴリズムと計算量理論の分野の言葉で記述されるものです。したがって、この高速化の現象を正しく理解するには、量子力学特有の重ね合わせの原理とエンタングルメントをはじめとした量子計算のアルゴリズム、および、計算量理論をひと通り理解する必要があります。

本書は、線形代数と離散数学の基本的な知識のみを前提として、量子計算の原理について初学者向けに丁寧な解説を行っています。

数多くの例題と演習問題を収載しており、読者自ら手を動かしながら学ぶことができます。

https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274229695/
第1章 計算理論の基礎事項
第2章 ブラケット記法と量子計算でおなじみの行列
第3章 量子情報の基礎
第4章 量子回路
第5章 量子アルゴリズム
第6章 量子計算量クラス
第1章 計算理論の基礎事項
1.1 文字列,計算問題
1.2 ブール回路
1.3 2進列に対する演算
1.4 計算量クラス

第2章 ブラケット記法と量子計算でおなじみの行列
2.1 ベクトル
2.2 行 列
2.3 量子計算でよく出現する行列

第3章 量子情報の基礎
3.1 量子ビット,量子状態
3.2 複数の量子ビット
3.3 観測量
3.4 混合状態
3.5 POVM
3.6 発展的な概念

第4章 量子回路
4.1 基本ゲート,量子回路
4.2 古典計算 vs 量子計算
4.3 量子計算の計算木
4.4 万能量子ゲート集合
4.5 よく使用される量子回路

第5章 量子アルゴリズム
5.1 量子アルゴリズムShor & Groverが扱う問題
5.2 Deutsch?Jozsaの量子アルゴリズム
5.3 Groverのアルゴリズム
5.4 Simonのアルゴリズム
5.5 位数発見アルゴリズム
5.6 量子特有の問題に対する量子アルゴリズム
5.7 通信を含む計算問題に対する量子プロトコル
5.8 そのほかの量子アルゴリズム

第6章 量子計算量クラス
6.1 Pの量子版:BQP
6.2 NPの量子版:QMA
6.3 量子対話型証明
6.4 量子多証明者対話型証明
6.5 まとめ

付 録
付録A 離散数学の補足事項
付録B 計算量理論に関する補足事項
付録C 量子フーリエ変換に対する回路の正当性