本書は、2011年1月発行『原子力教科書 放射性廃棄物の工学』の改訂版です。
2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえた、廃炉に伴う放射性廃棄物の処理や土壌等の除染に関する工学的・法的問題への解説を追加するほか、原子力発電により生じる放射性廃棄物の処理に関わるクリアランス（放射性物質としての取扱い方）の進展、地層処分を巡る状況、その他要求事項や社会受容など、情報をアップデートしました。放射性廃棄物管理やその研究に関わる学生・技術者・研究者・行政官が身につけておくべき知識を体系的に解説するものです。
https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274231766/
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1章 放射性廃棄物の管理
2章 放射性廃棄物の発生と特性
3章 原子力施設の廃止措置
4章 クリアランス
5章 放射性廃棄物の処理技術
6章 放射性廃棄物の処分
7章 放射性廃棄物処分システムの性能評価
8章 原子力発電所敷地外で発生した廃棄物の管理
付録A クリアランスレベルの算出
付録B 放射性物質の拡散方程式・移流分散方程式の解法
付録C 放射性廃棄物管理のための化学平衡・熱力学の基礎
1章 放射性廃棄物の管理
1-1 放射性廃棄物の管理の原則
1-2 放射性廃棄物の定義と分類
1-2-1 放射性廃棄物の定義
1-2-2 放射性廃棄物の分類
1-3 放射性廃棄物の工学
1-3-1 放射性廃棄物の管理の工程
1-3-2 放射性廃棄物の体系的管理
1章 参考・引用文献
2章 放射性廃棄物の発生と特性
2-1 施設の運転・操業に伴う廃棄物
2-1-1 ウラン採鉱・製錬施設からの廃棄物の管理
2-1-2 燃料加工施設からの廃棄物の管理
2-1-3 原子力発電所からの廃棄物の管理
2-1-4 再処理施設からの廃棄物の管理
2-1-5 研究開発・放射性同位元素利用からの廃棄物の管理
2-1-6 医療からの廃棄物の管理
2-1-7 クリアランスレベル以下の廃棄物
2-2 事故で発生した廃棄物
2-2-1 原子力発電所敷地内の廃棄物
2-2-2 原子力発電所敷地外の廃棄物
2章 演習問題
2章 参考・引用文献
3章 原子力施設の廃止措置
3-1 廃止措置とは
3-1-1 廃止措置戦略
3-1-2 廃止措置に伴う廃棄物の発生量
3-2 廃止措置計画の立案
3-2-1 残存放射性物質の評価
3-2-2 廃止措置計画の検討
3-2-3 被ばく線量の評価
3-3 廃止措置技術
3-3-1 除染技術
3-3-2 遠隔技術
3-3-3 解体技術
3-4 原子力施設の解体撤去
3-4-1 原子炉施設の解体撤去
3-4-2 核燃料サイクル施設の解体撤去
3-5 廃止措置終了
3-5-1 サイト解放基準
3-5-2 サイト解放の検認
3-5-3 制限付解放の例
3-6 事故を起こした原子力施設の廃止措置
3-6-1 アメリカ スリーマイル原子力発電所
3-6-2 ウクライナ チョルノービリ原子力発電所
3-6-3 東京電力福島第一原子力発電所
3章 演習問題
3章 参考・引用文献
4章 クリアランス
4-1 クリアランスとは何か
4-1-1 クリアランス制度の必要性
4-1-2 クリアランスの類似概念
4-1-3 わが国におけるクリアランス制度の導入
4-2 クリアランスレベルの算出方法
4-2-1 クリアランスレベル算出の前提条件
4-2-2 被ばく線量の評価モデル
4-3-3 クリアランスレベル
4-3 クリアランスレベル検認
4-3-1 クリアランスレベル検認の流れ
4-3-2 クリアランスの評価方法
4-4 クリアランスの適用
4-4-1 東海発電所におけるクリアランス作業
4-4-2 JRR-3におけるクリアランス作業
4-4-3 最近のクリアランスに関する活動
4-5 国際機関におけるクリアランスレベルの考え方
4-5-1 国際原子力機関
4-5-2 欧州委員会
4-6 原子炉施設以外のクリアランス
4-6-1 ウラン取扱施設に対するクリアランス
4-6-2 RI使用施設および放射線発生装置に対するクリアランス
4-7 クリアランス制度改正の概要
4章 演習問題
4章 参考・引用文献
5章 放射性廃棄物の処理技術
5-1 放射性廃棄物の特性評価
5-2 放射性廃棄物の処理の考え方
5-3 気体廃棄物の処理
5-3-1 放射性貴ガス
5-3-2 放射性ヨウ素
5-3-3 粒子状物質
5-4 液体廃棄物の処理
5-4-1 凝集沈殿（吸着）
5-4-2 ろ過
5-4-3 蒸発濃縮
5-4-4 イオン交換
5-4-5 東京電力福島第一原子力発電所の汚染水処理
5-5 固体廃棄物の処理
5-5-1 焼却処理
5-5-2 圧縮処理
5-5-3 溶融処理
5-6 固型化処理
5-6-1 低レベル放射性廃棄物の固型化
5-6-2 高レベル放射性廃棄物の固型化
5-6-3 廃棄物確認
5-7 貯蔵
5章 演習問題
5章 参考・引用文献
6章 放射性廃棄物の処分
6-1 放射性廃棄物処分の概念
6-1-1 安全確保の基本的な考え方
6-1-2 廃棄物の種類ごとの処分方法
6-2 マルチバリアの概念
6-3 比較的地表近くの処分：第二種廃棄物埋設
6-3-1 浅地中トレンチ処分
6-3-2 浅地中ピット処分
6-3-3 中深度処分
6-4 地層処分：第一種廃棄物埋設
6-5 東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴い敷地内で発生した廃棄物の処分
6章 演習問題
6章 参考・引用文献
7章 放射性廃棄物処分システムの性能評価
7-1 処分システムの性能評価
7-1-1 性能評価の目的
7-1-2 性能評価の構成と手法
7-1-3 不確実性の取扱い
7-2 性能評価モデル
7-2-1 地下水理・地球化学環境
7-2-2 ソースタームモデル
7-2-3 地層中の物質移行
7-2-4 生物圏内の物質移行
7-3 性能評価結果の解釈と利用
7-3-1 安全性
7-3-2 技術開発
7-3-3 社会とのコミュニケーションと政策決定
7-4 世界の地層処分
7-4-1 スウェーデン
7-4-2 フィンランド
7-4-3 カナダ
7-4-4 アメリカ
7-4-5 OECD/NEA
7章 演習問題
7章 参考・引用文献
8章 原子力発電所敷地外で発生した廃棄物の管理
8-1 原子力発電所敷地外での廃棄物の発生
8-1-1 放射性物質に汚染された廃棄物の発生
8-1-2 汚染された廃棄物の区分と管理主体
8-1-3 管理技術の基本的な考え方
8-2 汚染された廃棄物の管理技術
8-2-1 仮置保管
8-2-2 運搬輸送
8-2-3 焼却減容化（焼却処理）
8-2-4 埋立処分
8-2-5 中間貯蔵
8-3 将来に向けた技術的対応と課題
8-3-1 県外最終処分に向けた減容化・再生利用の方向性
8-3-2 最終処分に向けた減容化技術
8-3-3 低濃度汚染土壌の再生利用
8-3-4 高濃縮物の安定化と最終処分
8章 演習問題
8章 参考・引用文献
付録A クリアランスレベルの算出
A-1 線量基準値
A-2 評価対象物
A-3 評価経路
A-4 被ばく線量の評価モデル
付録B 放射性物質の拡散方程式・移流分散方程式の解法
B-1 無限媒体中の拡散
B-2 無限媒体中の移流
B-3 無限媒体中の移流分散
B-4 遅延効果を伴う無限媒体中の移流分散
B-5 放射性崩壊と遅延効果を伴う無限媒体中の移流分散
B-6 階段状の初期条件に対する拡散
B-7 帯状の境界条件に対する拡散
B-8 崩壊連鎖を含む移流分散方程式
B-9 半無限媒体中の拡散
B-10 源が一定時間供給される場合の解
B-11 有限長さの媒体中の拡散
B-12 円柱座標系における拡散方程式
B-13 球座標系における拡散方程式
B-14 ラプラス変換（Laplace transforms）
付録C 放射性廃棄物管理のための化学平衡・熱力学の基礎
C-1 エンタルピーとエントロピー
C-2 ギブスエネルギーと化学平衡
C-3 吸着
C-4 例題
演習問題解答
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