Pythonで学ぶ効果検証入門

Pythonで効果検証の実務を学ぼう!

このような方におすすめ

以下のような、実務で効果検証に向かい合っているすべての人を読者対象としています。

◎ データサイエンティスト、データアナリスト
◎ 事業会社のプロダクトマネージャー
◎ ソフトウェアエンジニア
◎ 官公庁の政策立案者
○ その他、効果検証に携わるすべての人
  • 著者安井翔太/伊藤寛武・金子雄祐
  • 定価3,300 (本体3,000 円+税)
  • A5 312頁 2024/05発行
  • ISBN978-4-274-23116-2
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発売日 : 2024年05月21日
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発売日 : 2024年05月21日◆予約受付中 発売後に発送します

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  • 概要
  • 主要目次
  • 詳細目次

この本は、効果検証を実務で行いたい方に向けた入門書です。

実務応用しやすい3つの分析手法(A/Bテスト・Difference in Differences (DID)・Regression Discontinuity Design (RDD))について、現場で実際にぶつかりやすい課題をミニストーリーなどで指摘しながら、その対応策や考えかたを示し、Pythonで実装していきます。

とくにA/Bテストについては多くの紙面を割き、複数のデザインパターンや分析手法を紹介します。

また、DIDとRDDについても、ミニストーリーなどを交えて適用できる条件を具体的に例示しつつ、間違った分析結果を算出してしまわないよう丁寧に解説を行います。

本書では、全体をとおして、ビジネスの現場で必要とされる知識と理論的な基礎との乖離に着目し、その乖離を埋めるような説明を心がけました。あくまで入門書であるため理論的な説明は控えめになっていますが、参考文献やブックガイドから、より専門的な論文や書籍にアクセスできるようにしています。

本書を読了することで、基本的な効果検証の手法を理解し、Pythonで実装できるようになります。さらに、陥りやすいアンチパターンや、効果検証を通じて組織に貢献するための考えかたなど、データ分析の実務者に必要とされる知見も身につきます。

https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274231162/
1章 はじめに:いまなお隔たりがある効果検証の実務と理論
2章 A/Bテストを用いてクリーンに効果検証を行う
3章 A/Bテストを用いて実務制約内で効果検証を行う
4章 Difference in Differencesを用いて効果検証を行う
5章 Regression Discontinuity Designを用いて効果検証を行う
6章 おわりに:実務における課題と展望
謝辞/目次

1章 はじめに:いまなお隔たりがある効果検証の実務と理論
 1.1 効果検証とはなにか?
  1.1.1 本書のねらい:基礎と実務を紐づける
  1.1.2 本書の特徴
  1.1.3 効果検証の各手法の特性と使いかた
  1.1.4 効果検証の目的:意思決定と探索的分析
 1.2 本書の構成
 1.3 想定する読者
 1.4 サンプルコード

2章 A/Bテストを用いてクリーンに効果検証を行う
 2.1 Prelude
  2.1.1 太郎くんの分析の再現
 2.2 施策と効果
  2.2.1 基本的な用語の確認
  2.2.2 施策効果と反実仮想
 2.3 バイアス
  2.3.1 バイアスを含んだ分析の例:ユーザーの性質
  2.3.2 バイアスを含んだ分析の例:時系列
  2.3.3 バイアスを含む分析手法の負のループ
 2.4 A/Bテストの基本的な発想
  2.4.1 ランダムな施策割当によるバイアスの排除
  2.4.2 施策効果のポテンシャルアウトカムフレームワークによる表現
 2.5 A/Bテストのデザイン
  2.5.1 A/Bテストの設計
  2.5.2 データ収集
  2.5.3 収集したデータの分析と評価
 2.6 PythonによるA/Bテストデータの分析の実装
 2.7 A/Bテストのアンチパターン

3章 A/Bテストを用いて実務制約内で効果検証を行う
 3.1 実務におけるA/Bテストの課題
 3.2 A/Aテスト:A/Bテストの信頼性を担保する
  3.2.1 A/Bテストは頻繁に「失敗」する
  3.2.2 A/Bテストの失敗は2種類のケースに大別できる
  3.2.3 A/Aテスト
  3.2.4 A/Aテストのリプレイ
 3.3 柔軟なA/Bテストのデザイン
  3.3.1 クラスターA/Bテスト
  3.3.2 層化A/Bテスト
  3.3.3 A/Bテストにおける処置と割り当ての不一致
 3.4 効率的な分析:共変量のコントロール
 3.5 施策効果の異質性:どこで効果があるのか知る
  3.5.1 セグメントごとにサブサンプルに分割する
  3.5.2 セグメントの交差項を入れて分析を行う

4章 Difference in Differencesを用いて効果検証を行う
 4.1 DID(差分の差法):施策実施前後の違いを捉える
  4.1.1 施策をとりまく4つの状況とよくある分析の仮定
  4.1.2 DIDの基本的な発想
  4.1.3 DIDの発想に基づいた施策効果分析の実装
 4.2 DIDを用いた実務的な施策効果検証
  4.2.1 パネルデータ
  4.2.2 分析方法
  4.2.3 DIDによる施策効果分析の実装:文言変化の効果を調べる
 4.3 2期間以上のデータをDIDで分析する
  4.3.1 時間を通じて施策効果は変わりうる
  4.3.2 分析方法
  4.3.3 DIDによる施策効果分析の実装:イベントスタディのケース
 4.4 パラレルトレンド仮定と検証
  4.4.1 パラレルトレンド仮定の検証とは?
  4.4.2 プレトレンドテスト
 4.5 複数回の施策を行った場合にDIDによる分析は適用できるか?

5章 Regression Discontinuity Designを用いて効果検証を行う
 5.1 RDDを適用できるシチュエーション
  5.1.1 クーポン配布施策:クーポンの効果は本当に大きいのか?
  5.1.2 閾値によって実施するかどうか決める施策の効果を評価する
 5.2 RDDの仮定と推定
  5.2.1 RDDの直感的な説明
  5.2.2 RDDにおける施策効果
  5.2.3 Sharp RDDの推定
  5.2.4 rdrobustを用いたSharpRDDの実装
  5.2.5 RDDの仮定が成り立たないケースとその検証法
  5.2.6 McCraryの検定の実装
  5.2.7 共変量のバランステストの実装
 5.3 Fuzzy RDD:処置確率が閾値によって不連続に変化する場合のRDD
  5.3.1 rdrobustを用いたFuzzy RDDの推定
 5.4 内的妥当性と外的妥当性:我々はなにを推定しているのか?
 5.5 bunchingの難しさ
  5.5.1 操作が発生している例:所得税控除制度
  5.5.2 bunchingの推定ステップと2つのケース

6章 おわりに:実務における課題と展望
 6.1 これまでの振り返りと実務プロセスに合わせた分析手法の選択
 6.2 分析プロセスの“不”可能性
 6.3 データ分析実務者の役割
  6.3.1 闇落ちするデータサイエンティスト
  6.3.2 専門知識で意思決定を支える
 6.4 効果検証の実務者のためのブックガイド
  6.4.1 施策効果検証の発想を理解する
  6.4.2 効果検証の発展的なトピックを学ぶ
  6.4.3 計量経済学を学ぶ
  6.4.4 実務として効果検証を実践する

著者・監修者略歴/参考文献/索引