鉄道とEMC

電気鉄道技術周辺の電磁環境対策を網羅した唯一の書!

このような方におすすめ

○鉄道事業者(特に,車輌,信号,き電関連の部門の担当者)
○車輌機器設計に携わる技術者
○信号機器メーカの技術者
○き電回路の配線設計に携わる技術者
○鉄道に関連する電力事業関係者
  • 著者電気学会・電気鉄道の電磁環境に関する協同研究委員会 編
  • 定価5,720 (本体5,200 円+税)
  • A5 304頁 2008/07発行
  • ISBN978-4-274-20572-9
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 鉄道システムにおいては、新形式車両導入時や信号・通信設備などでEMC対策が求められる。

 本書は、鉄道システムにおける各種設備、また相互間でのEMC対策、国際規格の状況などを解説する専門書。

https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274205729/
1章 鉄道と誘導障害
2章 電気車と高調波
3章 き電分野
4章 信号設備と妨害に対するEMC評価
5章 電気鉄道から外界への放射
6章 低周波磁界
7章 国際規格等の状況
1章 鉄道と誘導障害
 1.1 鉄道と誘導障害の近年までの経緯
  1.1.1 誘導障害
  1.1.2 電波障害
  1.1.3 高調波抑制対策ガイドライン
  1.1.4 車両と地上設備の電気共振
  1.1.5 信号機器への誘導障害
  1.1.6 鉄道車両におけるEMC対策
  1.1.7 国際規格と欧州規格
 1.2 本書の記述
 参考文献

2章 電気車と高調波
 2.1 電気車から発生する高調波
  2.1.1 電気車から発生する電磁ノイズ
  2.1.2 電磁ノイズのスペクトル
  2.1.3 信号機器の動作原理
  2.1.4 誘導障害による信号機器への影響
  2.1.5 誘導障害試験の現状
 2.2 電気車の帰線電流高調波
  2.2.1 直流電気車の帰線電流高調波
  2.2.2 交流電気車の帰線電流高調波
  2.2.3 計算の精度・実測値との差異
  2.2.4 帰線電流高調波対策
 2.3 電気車の直達ノイズ
  2.3.1 主電動機配線におけるノイズと影響
  2.3.2 直達ノイズ対策
  2.3.3 ぎ装後のノイズ対策
 2.4 輸出車両におけるEMC対策
  2.4.1 米国案件での事業者の要求事項
  2.4.2 アジア案件での事業者の要求事項
  2.4.3 アジア案件での実車施工例
  2.4.4 車両の施工図の紹介
 2.5 欧州におけるEMC対策
  2.5.1 鉄道車両の電磁両立性の考え方
  2.5.2 鉄道車両のEMC対策
 2.6 国際規格との関連
  2.6.1 国際規格等に準拠した試験
  2.6.2 EMC試験時の対策の進め方
 2.7 電気車の高調波問題への提言
  2.7.1 地上設備の使用周波数との協調
  2.7.2 誘導障害の事前予測
  2.7.3 車両側の電磁ノイズ対策の問題点と今後の課題
  2.7.4 帰線電流関連
  2.7.5 直達ノイズ関連
  2.7.6 車両側における今後の課題
 参考文献

3章 き電分野
 3.1 直流き電方式とEMC
  3.1.1 直流き電回路の概要
  3.1.2 直流き電回路の高調波
  3.1.3 き電(直流)側高調波とその対策
 3.2 交流き電方式とEMC
  3.2.1 交流き電方式の変遷
  3.2.2 交流電気車の種類と高調波の発生
  3.2.3 交流き電回路の電源対策
  3.2.4 パワーエレクトロニクスによる対策
 3.3 高調波抑制ガイドライン
  3.3.1 ガイドラインの要旨
  3.3.2 直流変電所における対策
  3.3.3 交流き電回路の高調波対策
  3.3.4 アクティブフィルタによる対策
 3.4 国際規格との関連
  3.4.1 EMC規格と日本の電気鉄道
  3.4.2 レール電位と接地
  3.4.3 台湾高速鉄道の例
  3.4.4 海外の直流き電の例
 参考文献

4章 信号設備と妨害に対するEMC評価
 4.1 信号設備の種類
 4.2 信号設備の機能分類
  4.2.1 列車在線検知(TD:Train Detection)
  4.2.2 地上車上間制御情報伝送
  4.2.3 レール破断検知
 4.3 信号設備の機器構成による分類
 4.4 動作概要・構成
  4.4.1 軌道回路
  4.4.2 地上子
  4.4.3 車軸検知器
  4.4.4 誘導線(ループ)
  4.4.5 車上装置
 4.5 信号設備からみた妨害とその評価方法
  4.5.1 妨害許容値の考え方
  4.5.2 妨害許容値の現状
  4.5.3 評価試験方法
 4.6 設備ごとの事例
  4.6.1 妨害許容値の考え方
  4.6.2 新幹線信号保安設備ごとの妨害許容値及び確認方法
  4.6.3 公営交通(地下鉄)信号保安設備ごとの妨害許容値及び確認方法
  4.6.4 民鉄の信号保安設備ごとの妨害許容値及び確認方法事例
  4.6.5 JR在来線の信号保安設備ごとの妨害許容値及び試験方法事例
  4.6.6 つくばエクスプレスの信号保安設備ごとの妨害許容値及び試験方法事例
  4.6.7 長大軌道回路
 4.7 今後の展望
  4.7.1 SN比向上
  4.7.2 信号の組み合わせと変調化
  4.7.3 符号化
  4.7.4 インテリジェント化
  4.7.5 鉄道設備としての信号の標準化
 参考文献

5章 電気鉄道から外界への放射
 5.1 通信誘導障害とその対策
  5.1.1 静電誘導
  5.1.2 電磁誘導
  5.1.3 直流電化区間の誘導障害
  5.1.4 通信誘導障害の制限値
 5.2 電波雑音
  5.2.1 電気鉄道による主な電波雑音の発生源と対策
  5.2.2 測定法と基準値
  5.2.3 具体的な事例
 参考文献

6章 低周波磁界
 6.1 鉄道における低周波電磁界
  6.1.1 電気機器等への影響の観点から
  6.1.2 EN規格(欧州規格)
  6.1.3 生体防護指針の観点から
 6.2 EU規格(EN50121)
 6.3 生体影響評価
  6.3.1 国際電磁界プロジェクト -WHOでの取り組み-
  6.3.2 生物影響評価・ガイドライン・EUの動向
  6.3.3 日本国内における取り組み
  6.3.4 今後に向けて
 6.4 生体埋め込み機器とのEMC
 6.5 欧州・UICの動向
 参考文献

7章 国際規格等の状況
 7.1 EMC国際規格の制定体制
  7.1.1 審議機関
  7.1.2 IECにおけるEMC国際規格の審議体制
  7.1.3 審議手順の概要
 7.2 9kHz以上の放射電磁界に関する動向
  7.2.1 鉄道用EMC国際規格IEC62236の概要
  7.2.2 IEC62236の審議経緯
  7.2.3 欧州の動向
  7.2.4 今後の動向
 7.3 車両と信号との両立性に関する規格の動向
 参考文献

索 引