本書は、人気ブログ「Geekなぺーじ」の管理人である著者らによる、非常に身近でありながらその全容をとらえることが難しいインターネットという存在を、わかりやすい切り口で解説したものです。
インターネットってそもそも何? という疑問に、従来の教科書や読み物とは別のアプローチ方法で、身近な話題と公開された情報や論文などをもとにわかりやすく解説した書籍です。
https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274068249/
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はじめに
本書が目指したもの
本書の構成
謝辞
第1章 壊れやすくて粘り強い
第2章 ネットワークのネットワーク
第3章 仕様のデバッグ
第4章 「名前」を巡る変化
第5章 物理的に切れた!
第6章 インターネットと国境
第7章 インターネットの大渋滞
第8章 論理的な通信の密集地帯
第9章 おわりに
付録A インターネットのカタチをとらえる
付録B 参考文献
はじめに
本書が目指したもの
本書の構成
謝辞
第1章 壊れやすくて粘り強い
1.1 インターネットが壊れた!
1.2 あんな「壊れた」、こんな「壊れた」
1.3 「生き物」のようなインターネット
1.4 インターネットの強さの秘密
1.5 インターネットの「形」を推測する
コラム:恵まれた環境と言える日本のインターネット
第2章 ネットワークのネットワーク
2.1 チェコ発インターネットバラバラ事件
2.2 インターネットはネットワークのネットワーク
コラム:「インターネットは核攻撃に耐え得るネットワークとして作られたものだ」
2.3 全体像は誰も知らない、だから全体を止められない
2.4 実際に通信ってどうやって行われてるの?
コラム:パケット交換方式の歴史
コラム:AS こそが「ネットワーク」
コラム:4 バイトAS
2.5 「伝言ゲーム」でつながるネットワーク
2.6 AS とBGP
コラム:長い経路が「ベストパス」なこともある
2.7 パキスタンYouTube 事件の解説
2.8 チェコ発インターネットバラバラ事件の解説
2.9 実は行けないネットワークがある!
2.10 そのほかのBGP 障害事件いろいろ
2.11 今後も「壊れる」、でも恐らく修復される
第3章 仕様のデバッグ
3.1 同じ問題を二度と起こさないように
3.2 RFC とIETF
3.3 IETF とその思想
コラム:IETF の雰囲気
3.4 「インターネットはオープンである」
3.5 オープンであることの弊害
コラム:IETF の現実
3.6 IETF と特許
3.7 今後も変化し続けるインターネットの「仕様」
コラム:若い大学院生とRFC
第4章 「名前」を巡る変化
4.1 スウェーデンが消えた! ドイツが消えた!
4.2 DNS の仕組み
コラム:「www.example.com」名前解決の実際
4.3 DNS は格好の攻撃対象
4.4 DNS ルートサーバ
4.5 DNS への「毒入れ」
コラム:TCP よりも後に生まれたUDP
4.6 トップレベルドメインの増減
コラム:国際化トップレベルドメインのテスト用ドメイン名
コラム:サンプルに使う「値」
4.7 Alternate DNS Root
4.8 今後も波乱が多そうな名前空間
コラム:DNS ルートサーバと企業買収
第5章 物理的に切れた!
5.1 物理的に「プチッ」と切れるということ
5.2 光海底ケーブルが切れた!
コラム:台湾地震の副作用
コラム:盛り上がる陰謀論
5.3 何で「集中」するの?
5.4 光海底ケーブル地図が示すもの
コラム:世界中のトラフィックを盗聴可能?
5.5 海底ケーブルは何故切れる?
5.6 光海底ケーブルの仕組み
コラム:伝書鳩とインターネット
5.7 陸上の光ファイバも切れる
コラム:その他の生物による被害
5.8 銅線窃盗によるネットワークの大規模ショート
5.9 あまり注目されないけど、実は面白い物理回線
コラム:衛星や無線による物理回線
第6章 インターネットと国境
6.1 Web における「インターネットの国境」
コラム:「Web = インターネット」?
6.2 エジプトがインターネットから一時離脱!
6.3 ネット検閲
6.4 Great Firewall of China
コラム:このような仕組みになっている理由?
コラム:「中国が世界のインターネットの15 %をハイジャック!」
6.5 日本にもあるネットへの制限
6.6 ISC BIND にDNS ブロッキング機能が搭載
6.7 「インターネットの国境」と未来のインターネット
第7章 インターネットの大渋滞
7.1 「興味の集中」による大渋滞
7.2 大規模トラフィックに対処する方法
7.3 世界最強のCDN 企業:Akamai
コラム:炭疽菌事件とCDC のWeb ページ
コラム:Akamai によるTCP の改造
7.4 大量のトラフィックをみんなで送りつける攻撃(DDoS アタック)
7.5 DDoS 防御
コラム:電気通信事業者における大量通信等への対処と通信の秘密に関するガイドライン
7.6 解決に向けた取り組みの増加
第8章 論理的な通信の密集地帯
8.1 ネットワークの論理的な集中に関する概念的な話
コラム:スモールワールドとSNS
コラム:スモールワールドネットワークへの批判
8.2 ポリシーの話
8.3 巨大な存在に何かあったら?
8.4 「コンテンツ」を持つネットワークの巨人の出現
8.5 ビデオトラフィックの増加
コラム:日本のP2P トラフィックは2010 年に初の減少
8.6 変化していくインターネットインフラ
8.7 非技術的側面による変化の比重が大きくなりそう
第9章 おわりに
9.1 今後も変化を続けるインターネット
9.2 立場によって変わる視点
9.3 「素晴らしさ」は一つの視点でしかない
付録A インターネットのカタチをとらえる
A.1 インターネットの形は見えにくい
A.2 データの在り処
A.3 はじめの手がかり――― ping とtraceroute
A.4 ping とtraceroute の高機能化
コラム:トラフィックの負荷分散手法
A.5 地球規模のトポロジデータ収集
A.6 BGP の接続関係を調べる
A.7 インターネットの形
A.8 世界各地を繋ぐ海底ケーブルの地図
A.9 まとめ――― それでもインターネットの形は見えにくい
付録B 参考文献
索引