水環境保全技術は、環境負荷の低減にとどまらず、排出水から積極的に物質やエネルギーとして回収して、地球環境的見地に立った省資源・省エネルギーという方向に進んでいます。
本書は、水処理に関する技術・設備・関連法規等を現場の実情に基づいて重要と思われる項目に絞って記述した入門書で、水環境に関心を持つ専門外の一般読者、学生の方々にも理解しやすいように図解を駆使して分かりやすく記述しています。
また、近年は新規制物質・超微量有害物質に対する処理技術の開発が着実に進んでおり、注目が集まっていますが、本書ではこれらの話題についても紹介しています。
https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274505379/
正誤表やDLデータ等がある場合はこちらに掲載しています
第1章 水質汚濁
第2章 水処理設備
第3章 物理・化学処理法
第4章 生物学的処理法
第5章 有害物質の処理技術
第6章 下水処理施設
第7章 汚泥処理
第8章 汚泥焼却・溶融設備
第9章 し尿処理設備
第10章 埋立浸出水処理設備
第11章 低炭素・循環型社会への貢献
第12章 水値と関連法規
付録
参考文献
索引
第1章 水質汚濁
1.1 水質汚濁の歴史
1.2 水質汚濁の発生源
1.3 排水の性状
1.4 水質汚濁の状況
1.5 水の流れと水質汚濁
1.6 水環境保全にかかわる法体系
1.7 行政と水質汚濁の防止策
1.8 水質汚濁防止技術の発展
1.9 水環境にかかわる課題
第2章 水処理設備
2.1 上水道施設(厚生労働省)
2.2 下水道施設(国土交通省)
2.3 し尿処理施設(環境省)
2.4 最終処分場浸出水処理施設(環境省)
2.5 農業集落排水事業(農水省)
2.6 清掃工場汚水処理施設(環境省)
2.7 産業排水処理施設(民間)
2.8 浄化槽設備(国土交通省・環境省)
2.9 脱臭設備
第3章 物理・化学処理法
3.1 沈降分離
3.2 凝集分離
3.3 浮上分離
3.4 ろ過
3.5 膜分離
3.6 RO膜分離
3.7 活性炭吸着
3.8 イオン交換
3.9 酸化分解
3.10 消毒
3.11 電気透析
第4章 生物学的処理法
4.1 活性汚泥法
4.2 生物膜法
4.3 担体法
4.4 嫌気性処理法
4.5 硝化脱窒法
4.6 生物学的脱りん法
4.7 アナモックス法
4.8 土壌処理法
第5章 有害物質の処理技術
5.1 有害物質の概要
5.2 カドミウム・鉛廃水の処理
5.3 六価クロム廃水の処理
5.4 水銀廃水の処理
5.5 シアン廃水の処理
5.6 ヒ素・セレン廃水の処理
5.7 農業廃水の処理
5.8 PCB廃水の処理
5.9 有機塩素化合物・ベンゼン廃水の処理
5.10 ふっ素・ほう素廃水の処理
5.11 アンモニア・アンモニウム化合物・亜硝酸化合物・硝酸化合物廃水の処理
第6章 下水処理施設
6.1 下水道の状況
6.2 下水道の体系
6.3 下水道の施策
6.4 下水の処理
6.5 下水高度処理
6.6 下水汚泥処理
6.7 今後の下水道
第7章 汚泥処理
7.1 汚泥処理の状況
7.2 濃縮
7.3 消化
7.4 脱水
7.5 コンポスト
7.6 燃料化
7.7 返流水対策
第8章 汚泥焼却・溶融設備
8.1 汚泥焼却・溶融の状況
8.2 焼却プロセス
8.3 溶融プロセス
8.4 熱回収プロセス
8.5 排ガス処理プロセス
8.6 灰の処理・処分
8.7 創エネルギー型汚泥焼却システム
第9章 し尿処理設備
9.1 し尿処理技術の歴史・体系
9.2 し尿処理方式の変遷
9.4 浄化槽汚泥対応型し尿処理方式
9.5 汚泥再処理センター
9.6 下水道放流型し尿処理方式
第10章 埋立浸出水処理設備
10.1 廃棄物の処理、処分
10.2 最終処分場の機能
10.3 最終処分場からの浸出水
10.4 浸出水処理設備
10.5 微量汚染物質の処理
10.6 浸出水処理設備の維持管理
第11章 低炭素・循環型社会への貢献
11.1 水処理施設で発生する「資源」
11.2 処理水の有効利用
11.3 汚泥の有効利用
11.4 汚泥のエネルギー利用
11.5 その他のエネルギーの有効利用
11.6 有効成分の回収
第12章 水値と関連法規
12.1 水質の表示・計量に関する基本事項
12.2 分析の方法
12.3 環境基準:人の健康にかかわる水質項目
12.4 環境規準:生活環境にかかわる水質項目
12.5 環境基準項目の後続グループ
12.6 水質汚濁防止法
12.7 下水道法
付録
付1 SI単位系と接頭語等について
付2 気体容積の表現方法について
付3 循環型社会法体系のあらまし
参考文献
索引