合成生物学とは、自然界には存在していない生命システムや機能を作りだす手法で、病気の治療や医薬品の作成などへの応用を期待されています。また個人がキッチンで取り組むことができる手法としても注目を集めています。本書では、合成生物学の基礎から、さまざまな実験を行うための実践的なハウトゥを解説。特定(バナナ)の匂いを出す大腸菌を作り出したり、細胞の光感度を変化させたりする実験などを行っていきます。
https://www.ohmsha.co.jp/book/9784873118338/
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はじめに
1章 合成生物学の基礎
合成生物学って何?
なぜ合成生物学なのか
これまでの合成生物学の流れ
工学とデザインの概論
「従来型」の工学的解決法
工学のツールキット
合成生物学のツールキット
分子生物学のツールキット
合成生物学のために拡張されたツールキット
まとめ
2章 バイオデザインの基礎
トップダウンのデザインアプローチとは
休暇の計画からバイオデザインへ
設計から実装へ
バイオデザインプロセスの概観
分野と課題の特定
課題に対する解決策のブレインストーミング
アプローチの決定
デバイス、パーツ、DNAを使ったシステムの特定
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3章 DNA工学の基礎
議論の枠組み
パーツと測定の標準化
標準化って何?
競合する標準
標準化はどのように確立されるか
DNA工学の実践
DNAアセンブリの基礎
DNAアセンブリの基礎の適用
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4章 生命倫理の基礎
「良い研究」とは何か
倫理的研究のための規制
科学的進歩による倫理的問題の提起
一般の反応
合成生物学の3つの事例研究
自分で育てる光る植物
ゲノムを「創る」
生合成の薬と公益の経済
生命倫理のグループ演習
生命倫理は意思決定プロセスを含む
利害関係者の演習
5章 BioBuilder実験演習入門
合成生物学のツールキットを使った生物工学
6章 Eau That Smell実験演習
iGEMプロジェクト「Eau d’coli」からの着想
課題の特定
解決策のブレインストーミング
システムレベルのデザイン
デバイスレベルのデザイン
システムレベルのデザインの変更
デバイスレベルのデザインの変更
パーツレベルのデザイン
デバイスとシステムレベルの最終的な編集
Eau That Smell 実験演習
デザインの選択
実験の疑問
始めるにあたって
実験演習のプロトコル
7章 iTune Device実験演習
モジュール性
分離
測定の原理
通常測定されるもの
合成生物学における測定と報告
iTune Device実験演習の基本概念
プロモーターとRBS
lacオペロン
iTune Device実験演習
デザインの選択
実験の疑問
始めるにあたって
実験演習のプロトコル
8章 Picture This実験演習
モデリング入門
コンピューターモデリング
物理モデリング
iGEMプロジェクト「Coliroid」からの着想
デバイスレベルのデザイン
パーツレベルのデザイン
Picture This実験演習
デザインの選択
細菌写真
Tink erCellモデリング
電子回路のモデリング
9章 What a Colorful World実験演習
シャーシ入門
実用性をどのようにデザインするか
安全性をどのようにデザインするか
iGEMプロジェクト「E.chromi」の背景
デバイスについて
パーツとデバイス
What a Colorful World実験演習
デザインの選択
実験の疑問
始めるにあたって
実験演習のプロトコル
10章 Golden Bread実験演習
信頼性のデザイン
定期的なメンテナンス
冗長性
堅牢なシステムの構築
iGEMプロジェクト「VitaYeast」の背景
モチベーション
パーツレベルとデバイスレベルのデザイン
Golden Bread実験演習
デザインの選択
実験の疑問
始めるにあたって
実験演習のプロトコル
Vit aYeastを形質転換する
付録 ラボの試薬と材料
用語集
索引
監訳者あとがき