基礎から学ぶ 人工知能の教科書

人工知能の構成技術を網羅的に概観する、やさしい教科書

このような方におすすめ

◎初級プログラマ・ソフトウェアの初級開発者
◎情報系の学部・学科の学生
○人工知能に関する網羅的な知識がほしい社会人
○将来、人工知能に関係する仕事に就きたい高校生
  • 著者小高 知宏
  • 定価2,970 (本体2,700 円+税)
  • A5 288頁 2019/09発行
  • ISBN978-4-274-22426-3
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本書は、人工知能のしくみを一から丁寧に解説する入門書です。

「人工知能とはなにか」という定義からはじまり、機械学習や画像処理といったさまざまな技術のしくみを、できるだけ数式を使わずに平易に説明します。

深層学習が火付け役となった人工知能ブームによって、人工知能は多くの方にとって馴染みのある存在になってきました。しかし、

・ 機械学習

・ ニューラルネットワーク

・ 進化的計算

・ 自然言語処理

・ 画像認識

などの個別のトピックのみが取り上げられることも多く、人工知能全体の体系はよくわからない、という方も多いのではないでしょうか。

本書では、上述したようなトピックを網羅的に扱い、人工知能を構成する技術の全体像を概観します。できるだけ数式を用いずに、平易に解説するよう心がけました。

業務上AIに関する知識が必要になった社会人や、情報系の学部・学科に所属する大学生はもちろん、人工知能に興味のある高校生にも読んでいただける内容です。

なお、各章の最後には、Pythonを使った演習を設けています。

エンジニアの方や、エンジニアを志す学生の方は、ぜひ演習問題にも取り組んでみてください。

https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274224263/
第1章	人工知能とは
第2章 人工知能研究の歴史
第3章 学習
第4章 知識表現と推論
第5章 ニューラルネットワーク
第6章 深層学習
第7章 進化的計算と群知能
第8章 自然言語処理
第9章 画像認識
第10章 エージェントと強化学習
第11章 人工知能とゲーム
第12章 人工知能はどこに向かうのか
第1章	人工知能とは
 1.1 人工知能の概要
  1.1.1 人工知能の位置づけ
  1.1.2 人工知能とその隣接学問分野
 1.2 人工知能分野内の諸領域
  1.2.1 機械学習
  1.2.2 進化的計算
  1.2.3 群知能
  1.2.4 自然言語処理
  1.2.5 画像認識
  1.2.6 エージェント
 1.3 生活の基盤技術としての人工知能
 1.4 人工知能の産業応用
 1.5 人工知能の定義
  1.5.1 人工知能技術とは
  1.5.2 なぜ人工知能技術は注目されるのか

第2章 人工知能研究の歴史
 2.1 【1940s〜】コンピュータ科学のはじまり
  2.1.1 フォン・ノイマンとセル・オートマトン
  2.1.2 チューリングテスト
 2.2 【1956】ダートマス会議による人工知能分野の確立
   2.3 【1960s〜】自然言語処理システム
2.3.1 1965年:ワイゼンバウムのELIZA
  2.3.2 1971年:ウィノグラードの積み木の世界(SHRDLU)
 2.4 【1970s〜】エキスパートシステム
 2.5 【1960s〜】パーセプトロンとバックプロパゲーション
  2.5.1 人工ニューラルネットの誕生
  2.5.2 パーセプトロン
  2.5.3 バックプロパゲーション
 2.6 【1950s〜】チェス・チェッカー・囲碁の対戦プログラム
  2.6.1 1950s〜:チェッカープログラム
  2.6.2 1990s〜:チェスプログラム
  2.6.3 2010s〜:囲碁プログラム
 2.7 【2000s〜】深層学習の発見、ビックデータ時代の到来
  2.7.1 画像認識における深層学習によるブレークスルー
  2.7.2 深層学習とビッグデータ
 2.8 かつてAIだったシステム―コンパイラ、かな漢字変換
  2.8.1 コンパイラ
  2.8.2 かな漢字変換
 2.9 AI向けプログラミング言語の変遷
  2.9.1 LISP
  2.9.2 Prolog
  2.9.3 Python
 章末問題

第3章 学習
 3.1 原理
  3.1.1 機械学習とは
  3.1.2 オッカムの剃刀とノーフリーランチ定理
  3.1.3 さまざまな機械学習
 3.2 機械学習の方法
  3.2.1 教師あり学習・教師なし学習・強化学習
  3.2.2 学習データセットと検査データセット
  3.2.3 汎化と過学習
  3.2.4 アンサンブル学習
 3.3 k近傍法
 3.4 決定木とランダムフォレスト
  3.4.1 決定木
  3.4.2 ランダムフォレスト
 3.5 サポートベクターマシン(SVM)
 章末問題

第4章 知識表現と推論
 4.1 知識表現
  4.1.1 知識表現とは
  4.1.2 意味ネットワーク
  4.1.3 フレーム
  4.1.4 プロダクションルールとプロダクションシステム
  4.1.5 述語による知識表現
  4.1.6 開世界仮説と閉世界仮説
 4.2 エキスパートシステム
  4.2.1 エキスパートシステムの構成
  4.2.2 エキスパートシステムの実装
 章末問題

第5章 ニューラルネットワーク
 5.1 階層型ニューラルネットワーク
  5.1.1 人工ニューラルネットワークとは
  5.1.2 人工ニューロン
  5.1.3 パーセプトロン
  5.1.4 階層型ニューラルネットワークとバックプロパゲーション
  5.1.5 リカレントニューラルネット
 5.2 さまざまなニューラルネットワーク
  5.2.1 ホップフィールドネットワークとボルツマンマシン
  5.2.2 自己組織化マップ
 章末問題

第6章 深層学習
 6.1 深層学習とは
 6.2 畳み込みニューラルネット
 6.3 自己符号化器
 6.4 LSTM
 6.5 敵対的生成ネットワーク(GAN)
 章末問題

第7章 進化的計算と群知能
 7.1 進化的計算
  7.1.1 生物進化と進化的計算
  7.1.2 遺伝的アルゴリズムと遺伝的プログラミング
 7.2 群知能
  7.2.1 粒子群最適化法
  7.2.2 蟻コロニー最適化法
 章末問題

第8章 自然言語処理
 8.1 従来型の自然言語処理技術
  8.1.1 自然言語処理の階層
  8.1.2 形態素解析
  8.1.3 構文解析
  8.1.4 意味解析
  8.1.5 統計的自然言語処理
  8.1.6 機械翻訳
 8.2 機械学習による自然言語処理
  8.2.1 機械学習と自然言語処理
  8.2.2 Word2vec
 8.3 音声認識
  8.3.1 音声の認識
  8.3.2 音声応答システム
 章末問題

第9章 画像認識
 9.1 画像の認識
  9.1.1 画像認識の基礎
  9.1.2 画像の特徴抽出
  9.1.3 テンプレートマッチング
 9.2 画像認識技術の応用
  9.2.1 文字認識
  9.2.2 顔認証
  9.2.3 類似画像の検索
 章末問題

第10章 エージェントと強化学習
 10.1 実体を持たないエージェント
  10.1.1 エージェントとセル・オートマトン
  10.1.2 ソフトウェアエージェント
 10.2 実体を持ったエージェント
  10.2.1 ロボティックス
  10.2.2 ロボットの身体性(身体性認知科学)
 10.3 エージェントと強化学習
  10.3.1 エージェントと機械学習
  10.3.2 Q学習
 章末問題

第11章 人工知能とゲーム
 11.1 チェスとチェッカー
  11.1.1 初期のゲーム研究の成果−探索とヒューリスティックに基づく方法−
  11.1.2 DeepBlue
 11.2 囲碁と将棋
  11.2.1 AlphaGo以前のAI囲碁プレーヤー
  11.2.2 AlphaGo・AlphaGoZero・AlphaZero
  11.2.3 将棋と深層学習
 11.3 さまざまなAIゲームプレーヤー
  11.3.1 Watsonプロジェクト
  11.3.2 AIのコンピュータゲームへの応用
 章末問題

第12章 人工知能はどこに向かうのか
 12.1 中国語の部屋−強いAIと弱いAI
 12.2 フレーム問題
 12.3 記号着地問題
 12.4 シンギュラリティ