鉄道信号技術

鉄道の信号技術のすべてがつかめる本

このような方におすすめ

〇鉄道事業者や信号メーカーの技術者
〇鉄道ファン・マニア
  • 著者一般社団法人 日本鉄道電気技術協会 編
  • 定価5,280 (本体4,800 円+税)
  • A5 460頁 2020/11発行
  • ISBN978-4-274-22620-5
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鉄道の信号保安技術は、計画どおりの運行計画のもと安全に鉄道を運用するためには欠かせない技術であり、列車ダイヤや鉄道における電力供給などと同様、表立って目に見える部分が車両・駅舎などに比べて少ないとはいえ、鉄道システムを支える重要なインフラ技術です。

本書は、鉄道信号に関連する業務に従事される方はもちろん、鉄道ファン・マニアも読みごたえがあるよう、鉄道信号全般に関して、記述の読みやすさ、図表・写真を豊富に掲載することを意識して総合的にまとめた書籍です。

https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274226205/
第1章 総論
第2章 列車制御
第3章 連動制御
第4章 踏切制御
第5章 輸送管理
第6章 列車検知
第7章 転てつ制御
第8章 信号機器
第9章 安全性・信頼性
第10章 保全・工事
第11章 新交通システムその他の信号システム
第12章 鉄道の安全確保のための制度と技術基準
第13章 将来の鉄道信号システム
第1章 総論
1.1 鉄道における信号システムの役割
1.1.1 鉄道輸送における運転保安の概念
1.1.2 鉄道の中枢神経系としての信号システムの役割
1.2 鉄道信号システムの生い立ちと発展の経緯
1.2.1 鉄道先進国の英米における初期の頃の信号
1.2.2 日本における初期の頃の信号
1.3 鉄道信号システムの基本概念
1.3.1 閉そく
1.3.2 フェールセーフ
1.3.3 インタロック
1.4 鉄道信号システムの機能体系
1.4.1 列車制御
1.4.2 連動制御
1.4.3 踏切制御
1.4.4 輸送管理
1.4.5 列車検知
1.4.6 転てつ制御
1.4.7 信号機器
1.4.8 安全性・信頼性
1.5 鉄道信号を取り巻く環境の変化
1.5.1 鉄道建設時代から維持管理時代への対応
1.5.2 鉄道技術のグローバル化
1.5.3 他の交通機関との競争と協調
1.5.4 リスク管理とクライシス管理の強化 ―安全で安心できる鉄道―
1.6 鉄道信号の基本用語

第2章 列車制御
2.1 概 論
2.2 閉そく方式
2.2.1 スタフ閉そく式
2.2.2 票券閉そく式
2.2.3 通票閉そく式(タブレット閉そく式)
2.2.4 連動閉そく式
2.2.5 連査閉そく式
2.2.6 単線自動閉そく式
2.2.7 特殊自動閉そく式(軌道回路検知式)
2.2.8 特殊自動閉そく式(電子符号照査式)−電子閉そく式−
2.2.9 次世代の単線自動閉そくシステム
2.3 信号方式
2.3.1 鉄道信号
2.3.2 信号方式
2.3.3 信号現示と信号現示系
2.3.4 信号の確認距離と見通し距離
2.4 運転時隔
2.4.1 閉そく信号機の設置
2.4.2 最小運転時隔
2.4.3 信号機建植位置の決定
2.5 列車保安制御
2.5.1 車内警報装置とATS
2.5.2 ATC
2.5.3 自動運転と自動化レベル
2.6 海外のATP
2.6.1 点制御式の例
2.6.2 連続制御式の例
2.6.3 ヨーロッパ列車制御システム ETCS
2.6.4 高速鉄道用ATP
2.7 新しい列車制御システム
2.7.1 中間ネットワーク信号制御システム
2.7.2 無線式列車制御システムCARAT/ATACS
2.7.3 SPARCS
2.7.4 地域鉄道用の列車制御システム −ATP閉そくシステム−
2.7.5 CBTCシステム

第3章 連動制御
3.1 概 論
3.2 連動装置における鎖錠の基本的な考え方
3.2.1 空間的な鎖錠
3.2.2 時間的な鎖錠
3.3 連動機能
3.3.1 連動図表(名称欄)
3.3.2 連動図表(番号欄)
3.3.3 連動図表(鎖錠欄)
3.3.4 連動図表(信号制御又はてっ査鎖錠欄)
3.3.5 連動図表(進路鎖錠欄)
3.3.6 連動図表(接近鎖錠又は保留鎖錠欄)
3.3.7 連動図表(自動制御欄)
3.4 連動装置の方式
3.4.1 連動装置の種類
3.4.2 継電連動装置
3.4.3 電子連動装置

第4章 踏切制御
4.1 踏切道と踏切保安装置
4.1.1 概 要
4.1.2 歴史的経緯
4.1.3 踏切道の種別
4.1.4 踏切道数の推移  
4.1.5 踏切保安装置の構成
4.1.6 踏切保安装置の動作方法
4.1.7 踏切事故の発生件数とその要因 
4.2 踏切道に対する法規制
4.3 踏切制御機器
4.3.1 踏切警報機
4.3.2 踏切遮断機
4.3.3 踏切支障報知装置
4.3.4 列車検知装置
4.3.5 踏切遮断反応灯
4.3.6 踏切集中監視装置
4.3.7 保守用車踏切制御装置
4.4 警報・遮断時間
4.4.1 警報時間
4.4.2 遮断時間
4.4.3 踏切道種別と警報・遮断時間
4.5 踏切制御の技術
4.5.1 列車検知
4.5.2 警報時間制御
4.5.3 踏切障害物検知
4.5.4 特殊信号発光機(点滅形)
4.5.5 踏切制御装置
4.5.6 踏切集中監視
4.5.7 交通信号機との連鎖
4.6 踏切制御図表

第5章 輸送管理
5.1 概 論
5.2 輸送管理
5.2.1 輸送管理業務と運行管理業務
5.2.2 輸送管理の概要
5.3 運行管理
5.3.1 運行管理業務
5.3.2 運行管理システム
5.4 在来線の運行管理
5.4.1 CTC(列車集中制御装置)
5.4.2 在来線の運行管理
5.4.3 東京圏輸送管理システム(ATOS)
5.5 公民鉄のシステム
5.5.1 CTC
5.5.2 運行管理システム
5.5.3 運転状況表示装置
5.5.4 京王・井の頭線TTC装置 
5.6 新幹線のシステム
5.6.1 新幹線CTC
5.6.2 COMTRAC
5.6.3 COSMOS
5.6.4 SIRIUS
5.7 海外のシステム
5.7.1 欧州の運行管理
5.7.2 ERTMSにおける運行管理階層
5.7.3 主要各国での運行管理システムの例

第6章 列車検知
6.1 概 論
6.2 軌道回路方式
6.2.1 軌道回路の定義
6.2.2 基本構成
6.2.3 軌道回路の主な分類
6.2.4 軌道回路の役割と特殊性
6.3 軌道回路方式
6.3.1 直流および低周波(LF)軌道回路
6.3.2 AF軌道回路
6.4 軌道回路の特性
6.4.1 軌道回路計算
6.4.2 軌道回路の四端子定数
6.4.3 軌道回路定数の測定
6.4.4 受信レベル低下対策
6.5 列車短絡抵抗と短絡感度
6.5.1 列車短絡抵抗と短絡感度の違い
6.5.2 短絡感度
6.5.3 列車短絡抵抗
6.6 軌道回路の不平衡と電車電流による妨害
6.6.1 不平衡
6.6.2 電車電流
6.6.3 軌道回路の妨害耐量
6.6.4 直流遊流
6.7 軌道回路によらない列車検知方式

第7章 転てつ制御
7.1 分岐器と転てつ装置
7.1.1 分岐器
7.1.2 転てつ装置
7.2 転てつ装置の機能
7.2.1 転 換
7.2.2 鎖 錠
7.2.3 表 示
7.3 転換鎖錠方式
7.3.1 人力による転換
7.3.2 動力(電気)による転換
7.3.3 特殊な転換鎖錠装置
7.3.4 直接鎖錠方式と間接鎖錠方式
7.4 電気転てつ機
7.4.1 種類および定格
7.4.2 NS形電気転てつ機
7.4.3 新幹線の電気転てつ機
7.4.4 グリッド形まくらぎ対応の電気転てつ機
7.5 転てつ装置の保全と信頼度向上
7.5.1 保 全
7.5.2 信頼度向上
7.5.3 ロック狂い検出器の導入
7.5.4 ジョーピンの改良
7.5.5 床板などの改良
7.5.6 分岐器通過速度向上の方策とその試験方法

第8章 信号機器
8.1 概 論
8.2 信号機
8.2.1 鉄道信号(信号、合図および標識)
8.2.2 信号方式
8.2.3 信号装置の変遷
8.2.4 信号機などの現示(表示)方
8.2.5 合図器など
8.2.6 標 識
8.3 信号用リレー
8.3.1 概 要
8.3.2 信号用リレーの特徴
8.3.3 日本のリレーと欧米のリレーの比較
8.3.4 溶着防止技術
8.3.5 小形・高信頼性信号用リレーの実現
8.3.6 代表リレーの事例
8.4 防護用機器
8.4.1 列車の防護
8.4.2 旅客の安全

第9章 安全性・信頼性
9.1 概 論
9.2 鉄道信号の安全技術・信頼性技術
9.2.1 フェールセーフ基本技術
9.2.2 フェールセーフ理論と高安全コンピュータシステム構成
9.2.3 コンピュータ制御の安全技術
9.2.4 信頼性とアベイラビリティ
9.2.5 安全性・信頼性とディペンダビリティ
9.2.6 機能安全と鉄道信号システムのコンピュータ制御
9.3 鉄道におけるRAMSと安全技術・管理
9.3.1 RAMS
9.3.2 ERAによる安全管理
9.4 鉄道信号システムの安全技術と今後の課題

第10章 保全・工事
10.1 概 要
10.1.1 鉄道信号システムの保全の特徴
10.1.2 鉄道信号システムと事故
10.1.3 現在の保全における課題
10.2 保全の必要性と考え方
10.2.1 鉄道信号システムと保全の重要性
10.2.2 保全による鉄道信号システムのトラブル防止の取組み
10.2.3 保全技術者の養成・確保 
10.2.4 保全手法の変化による保全技術の変化
10.2.5 信号装置・機器のメンテナンスフリーやタフネス化
10.2.6 営業車検測
10.3 鉄道信号設備保全の変遷
10.3.1 黎明期における保全
10.3.2 興隆期における保全
10.3.3 戦争期における保全
10.3.4 戦後期における保全
10.3.5 近年における保全
10.4 新たな保全技術
10.4.1 信頼性技術やシステム技術などの導入
10.4.2 信号装置・機器の強化や保全支援手法の導入
10.5 設備更新と大規模切換工事
10.5.1 設備更新
10.5.2 大規模切換工事
10.5.3 新技術による切換方法
10.6 雷サージ・ノイズ対策
10.6.1 雷サージ
10.6.2 ノイズ対策
10.7 耐震対策
10.7.1 機器の耐震対策

第11章 新交通システムその他の信号システム
11.1 概 論
11.2 ゴムタイヤ式地下鉄/リニアメトロ
11.2.1 ゴムタイヤ式地下鉄
11.2.2 リニアメトロ
11.3 モノレール
11.4 新交通システムAGT
11.5 LRT(新しい路面電車)
11.6 磁気浮上式鉄道
11.6.1 超電導磁気浮上式鉄道
11.6.2 常電導磁気浮上式鉄道
11.6.3 HSST

第12章 鉄道の安全確保のための制度と技術基準
12.1 鉄道の種類
12.1.1 鉄道の種類(法令における定義)
12.1.2 鉄道と軌道(法令上の分類)
12.2 鉄道事業の種類
12.3 鉄道事業と安全確保のための諸制度
12.3.1 鉄道事業の目的
12.3.2 鉄道事業の許可
12.3.3 鉄道事業に係る主な安全規制
12.4 鉄道事故と報告制度および公的事故調査機関
12.4.1 鉄道事故の種類
12.4.2 輸送障害
12.4.3 インシデントの意義
12.4.4 運転保安設備に係るインシデントの事例
12.4.5 鉄道の事故調査機関
12.4.6 運輸安全委員会
12.5 踏切道における事故防止対策 
12.5.1 踏切道
12.5.2 鉄道の高速化と踏切道との交差の考え方
12.5.3 開かずの踏切対策と踏切警報時間制御装置
12.5.4 高齢化および交通弱者への対応と新たな踏切障害物検知装置の開発
12.6 鉄道の技術基準
12.6.1 技術基準の目的
12.6.2 技術基準の位置づけ
12.6.3 技術基準の性能規定化の背景
12.6.4 性能規定の体系
12.6.5 技術基準を性能規定化したことによる効果
12.6.6 性能規定化された技術基準に関する今後の課題
12.6.7 鉄道の技術基準に規定した事項の基本的な考え方
12.6.8 性能規定化された技術基準の構成
12.6.9 信号保安設備に関する技術基準
12.7 海外の制度と安全基準
12.7.1 EUにおける鉄道安全指令
12.7.2 イギリスにおける信号設備技術基準

第13章 将来の鉄道信号システム
13.1 これからの鉄道が活躍できる場はどこか
13.2 トラフィック制御における鉄道と自動車の相違と類似性
13.3 これからの列車制御システムが具備すべき要件
13.4 将来の鉄道信号システム

索   引
英語対訳索引