経営のための意思決定論入門

わかりやすく丁寧な、意思決定論入門の決定版。

このような方におすすめ

・意思決定論を学ぶ学部生、大学院生
・経営戦略、マーケティング、会計を学ぶ社会人
・人々の意思決定が分析業務に関わるデータサイエンティスト、データエンジニア
  • 著者佐々木 康朗 著
  • 定価2,970 (本体2,700 円+税)
  • A5 288頁 2023/10発行
  • ISBN978-4-274-23105-6
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意思決定論は、「どのように意思決定をするのか?」「どのような意思決定をすべきか?」について研究する学問分野です。意思決定論を学ぶと、どのような点が、どうして難しいのか、そしてどこまでは合理的に考えられるのか、ということの理解が深まります。意思決定がすんなりいかない場合でも、論理で対処できる部分については、意思決定論を学ぶことで改善できます。

本書は、幅広い意思決定の理論やモデル(不確実性下の意思決定、ゲーム理論、社会選択理論など)を網羅しつつ、基礎となる考え方を、わかりやすい例を通して丁寧に解説する入門書です。本書で展開する意思決定論の大部分は、数学でつまずかないよう、四則演算と簡単な確率計算を用い、論理の積み重ねや図解で理解できるように構成しました。また、各章の数学的補足では、高校数学程度の数式で本文の内容を整理し、意思決定の数理の基礎が学べるようにしています。

なお、本書では経営に関する事例を多く用いていますが、ほとんどの内容は、経営以外の分野、さらには日常の様々な意思決定にも応用可能ですので、経営学、経営工学、経済学、政治学、社会学、心理学など、意思決定に関わる人・組織への興味や関心をもつ多くの方々にお読みいただけます。

章末には演習問題と参考になる文献のガイドを掲載し、独習に、また大学の学部における意思決定論の講義の教科書としても、使いやすいようまとめました。

https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274231056/
第1章 はじめに−意思決定の問題と構造
第2章 不確実性下の意思決定
第3章 戦略的意思決定
第4章 多目的意思決定
第5章 集団意思決定
第6章 数理最適化
第7章 合理的意思決定・再考
第1章 はじめに―意思決定の問題と構造
 1.1 意思決定とは
 1.2 意思決定のプロセス
 1.3 意思決定問題の要素
 1.4 意思決定問題の複雑化要因―様々な意思決定の状況
 1.5 モデルで考える
 1.6 意思決定と情報、予測、データ分析
 1.7 合理的な意思決定
 1.8 意思決定研究のアプローチ
 演習問題
 文献ガイド
第2章 不確実性下の意思決定
 2.1 不確実性下の意思決定とは
 2.2 利得表による表現
 2.3 狭義の不確実性下の意思決定基準
 2.4 リスク下の意思決定基準
 2.5 情報の価値
 2.6 決定木
 2.7 数学的補足
 演習問題
 文献ガイド
第3章 戦略的意思決定
 3.1 戦略的意思決定とは
 3.2 戦略形ゲーム
 3.3 ナッシュ均衡
 3.4 混合戦略
 3.5 展開形ゲーム
 3.6 部分ゲーム完全均衡
 3.7 ゲームにおける情報の価値
 3.8 数学的補足
 演習問題
 文献ガイド
第4章 多目的意思決定
 4.1 多目的意思決定とは
 4.2 利得表による表現
 4.3 多目的意思決定の意思決定基準
 4.4 階層化意思決定法
 4.5 数学的補足
 演習問題
 文献ガイド
第5章 集団意思決定
 5.1 集団意思決定とは
 5.2 いくつかの集約方法
 5.3 アローの不可能性定理
 5.4 戦略的操作
 5.5 絶対評価の集約
 5.6 数学的補足
 演習問題
 文献ガイド
第6章 数理最適化
 6.1 数理最適化とは
 6.2 線形計画問題
 6.3 グラフによる解法
 6.4 ソルバーによる分析
 6.5 感度分析
 6.6 数学的補足
 演習問題
 文献ガイド
第7章 合理的意思決定・再考
 7.1 期待効用とリスク
 7.2 意思決定におけるバイアス
 演習問題
 文献ガイド