Rで学ぶVAR実証分析(改訂2版) 時系列分析の基礎から予測まで

ベクトル自己回帰(VAR)に特化した実用書

このような方におすすめ

○経済学やビジネス系学部の先生および学生
○統計学関連の書籍を保有している大学の図書館
○経済や金融関連の公的研究所および民間研究所
○データ解析を行う部署を持っている民間企業
  • 著者村尾 博 著
  • 定価5,500 (本体5,000 円+税)
  • A5 480頁 2024/06発行
  • ISBN978-4-274-23212-1
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 本書はRを使ってベクトル自己回帰(VAR:vector autoregression analysis)分析を行うものです。理論に関する疑問、モデル構築に関する疑問、分析ツールをRで書くことの疑問など、VARに関する疑問に答え、実証分析を行ううえで役に立つ情報を提供します。

 改訂2版では、「ヒストリカル分解」を章として拡充するとともに、構造安定性に関する仮説検定を追加し、単位根仮説検定のトピックを更に充実しました。また、本書で使用するRパッケージやR関数に関して再検討を行い、「CADFtest」を本書で使用するRパッケージに含めました。

https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274232121/
第2版によせて
まえがき
第1章 Rについて
第2章 VAR分析の紹介
第3章 時系列分析の基礎
第4章 VAR分析の基礎
第5章 ラグ次数の選択問題
第6章 単位根検定
第7章 共和分検定
第8章 撹乱項に関する仮説検定
第9章 推定と識別問題
第10章 係数パラメータに関する仮説検定
第11章 インパルス応答分析
第12章 推定後のモデル変換
第13章 インパルス応答分析の区間推定
第14章 予測誤差の分散分解
第15章 グランジャー因果性検定
第16章 ヒストリカル分解
第17章 その他のVAR分析
あとがき 本書を終えるにあたり
索引
参考文献
分布表
第2版によせて
まえがき

第1章 Rについて
1.1 はじめに
1.2 VAR分析に必要なパッケージ
1.3 Rのアップデート
1.4 パッケージに収録されている関数の使用準備
1.5 Rに関する情報検索
1.6 VAR分析の練習用資料
1.7 名前に関する一般的な表記ルール
1.8 ラベル付き折れ線グラフ

第2章 VAR分析の紹介
2.1 はじめに
2.2 VAR分析の紹介
2.3 VAR分析のイメージを得るための一例
2.4 歴史的な俯瞰情報
2.5 VAR分析の分類
2.6 手順的な俯瞰情報
2.7 基本的な用語と定理

第3章 時系列分析の基礎
3.1 はじめに
3.2 ラグ演算子と階差演算子
3.3 データ生成過程
3.4 ホワイトノイズ
3.5 代表的なデータ生成過程
3.6 ランダムウォーク
3.7 定常過程と非定常過程
3.8 和分過程
3.9 AR過程の性質を調べる前の情報整理
3.10 フィルター
3.11 AR過程の定常条件
3.12 固有方程式と反転特性方程式
3.13 定常なAR(1)過程の期待値と分散
3.14 定常AR過程のMA表現
3.15 MA過程の反転可能性
3.16 ARMA過程の定常条件
3.17 ARIMAモデル
3.18 I(0)過程の性質とI(1)過程の性質
3.19 I(2)過程の性質
3.20 爆発的な現象
3.21 さまざまな和分過程の限界効果と累積効果
3.22 固有方程式と固有値の解釈
3.22 季節調整済み系列と原系列との選択問題
3.23 自然対数に関する基本情報

第4章 VAR分析の基礎
4.1 はじめに
4.2 VAR分析の基本的なメリットとデメリット
4.3 ものごとの直交分解
4.4 直交分解から見たインパスル応答分析
4.5 回帰分析に慣れ親しんだ人々に対するコメント
4.6 標準的なVARモデル
4.7 ホワイトノイズ・ベクトル
4.8 ベクトル過程の定常条件
4.9 和分過程の線形結合
4.10 共和分関係と見せかけの回帰
4.11 共和分関係の解釈
4.12 共和分の定義
4.13 定常VARを目指して
4.14 ベクトル誤差修正モデル
4.15 共和分過程における確定項
4.16 VAR系モデルの分類
4.17 疑問が生じやすい場合の定式化
4.18 LA-VARモデル
4.19 階差を取るべきか否か

第5章 ラグ次数の選択問題
5.1 はじめに
5.2 ラグ次数の選択
5.3 VARモデルにおけるラグ次数の選択
5.4 情報量規準に関する追加情報
5.5 Rによるラグ次数の選択

第6章 単位根検定
6.1 はじめに
6.2 モデル構築までの典型的なプロセス
8.3 仮説検定について
6.4 単位根検定の概要
6.5 拡張ディッキー=フラー検定
6.6 ディッキー=フラー分布の分布イメージ
6.7 拡張ディッキー=フラー検定の例
6.8 拡張ディッキー=フラーGLS検定
6.9 他の単位根検定
6.10 単位根検定の選択
6.11 Rによる拡張ディッキー=フラー検定
6.12 Rによる拡張ディッキー=フラーGLS検定
6.13 RによるCovariate- Augmented Dickey-Fuller検定
付録 Pantula, Gonzales-Farias, Fuller検定

第7章 共和分検定 
7.1 はじめに
7.2 共和分検定の概要
7.3 ヨハンセン検定
7.4 ヨハンセン検定の例
7.5 エングル=グランジャー検定
7.6 I(2)過程の取り扱い
7.7 Rによるヨハンセン検定
7.8 Rによるエングル=グランジャー検定

第8章 撹乱項に関する仮説検定
8.1 はじめに
8.2 撹乱項に関する標準的な仮説
8.3 系列無相関の仮説検定
8.4 均一分散の仮説検定
8.5 正規分布の仮説検定
8.6 Rによる系列無相関の検定
8.7 Rによる均一分散の検定
8.8 Rによる正規分布の検定

第9章 推定と識別問題
9.1 はじめに
9.2 推定に関する基本的な問題
9.3 最小2乗推定法の性質
9.4 最尤推定法の性質
9.5 モデル推定に関する基本的な統計量
9.6 連立方程式モデルの識別問題
9.7 構造VARモデルの識別問題
9.8 構造VARモデルの構築例
9.9 構造VECモデルの識別問題
9.10 構造VECモデルの構築例
9.11 Rによる誘導VARモデルの推定
9.12 Rによる誘導VECモデルの推定
9.13 Rによる構造VARモデルの推定
9.14 Rによる構造VECモデルの推定
9.15 Rによる制約付き誘導VARモデルの推定
9.16 Rパッケージ「svars」による構造VARモデルの推定

第10章 係数パラメータに関する仮説検定
10.1 はじめに
10.2 係数パラメータに関する一般的な仮説検定
10.3 尤度比検定法
10.4 連立方程式モデルのスタッキング形
10.5 ワルド検定法
10.6 連立方程式モデルにおけるワルド検定法と尤度比検定法の比較
10.7 残差回帰
10.8 単一方程式モデルにおける検定法
10.9 2tルール
10.10 構造安定性に関する仮説検定
10.11 Rによる構造安定性の検定
10.12 係数検定に関する他のR関数
10.13 RによるVAR固有値のチェック

第11章 インパルス応答分析
11.1 はじめに
11.2 VMA表現の構図
11.3 定常VARのVMA表現
11.4 インパルス応答関数の紹介
11.5 インパルス応答分析の計算カラクリ
11.6 直交化インパルス応答関数
11.7 直交化インパルス応答関数の留意点
11.8 単純なインパルス応答関数
11.9 一般化インパルス応答関数
11.10 直交化インパルス応答関数と一般化インパルス応答関数との比較
11.11 一般化インパルス応答関数の計算アルゴリズム
11.12 さまざまなインパルス応答分析
11.13 グラフの出発点
11.14 Rによるインパルス応答分析
付録 Rコード例:インパルス応答分析

第12章 推定後のモデル変換
12.1 はじめに
12.2 問題の所在
12.3 2つの対処法
12.4 階差VARからレベルVARへの変換
12.5 レベルVARに基づくインパルス応答分析
12.6 自作モデルでインパルス応答分析を行う場合の留意点
12.7 モデル変換を伴うインパルス応答分析
12.8 R関数の組み合わせからなるインパルス応答分析

第13章 インパルス応答分析の区間推定
13.1 はじめに
13.2 インパルス応答分析の区間推定に関する概要
13.3 ブートストラップ法
13.4 ブートストラップ法のバリエーション
13.5 モンテカルロ法
13.6 モンテカルロ法のバリエーション
13.7 デルタ法
13.8 Rによるブートストラップ法
付録 Rコード例:ブートストラップ法による区間推定

第14章 予測誤差の分散分解
14.1 はじめに
14.2 分散分解の構図
14.3 予測誤差の分散分解
14.4 分散分解の報告
14.5 直交化インパルス応答関数に基づく分散分解の計算アルゴリズム
14.6 一般化インパルス応答関数に基づく分散分解の計算アルゴリズム
14.7 Rによる予測誤差の分散分解
付録 Rコード例:予測誤差の分散分解

第15章 グランジャー因果性検定
15.1 はじめに
15.2 グランジャー因果性の概要
15.3 グランジャー因果性
15.4 VARモデルにおけるグランジャー因果性検定
15.5 グランジャー瞬間的因果性
15.6 VARモデルにおけるグランジャー瞬間的因果性検定
15.7 Rによるグランジャー因果性検定

第16章 ヒストリカル分解
16.1 はじめに
16.2 ヒストリカル分解の概要
16.3 ヒストリカル分解
16.4 時間的な構図
16.5 過渡区間の設定
16.6 ヒストリカル分解の具体例
16.7 ヒストリカル分解のメリットとデメリット
16.8 さまざまなグラフ表現
16.9 階差型モデルの場合はどうするのか
16.10 Rによるヒストリカル分解

第17章 その他のVAR分析
17.1 はじめに
17.2 予測
17.3 予測シナリオ分析
17.4 Rによる予測

本書を終えるにあたり

分布表
A.1 正規分布
A.2 カイ2乗分布
A.3 t分布
A.4 F分布:上側5%点
A.5 F分布:上側1%点
A.6 ディッキー=フラー分布:tau検定
A.7 ディッキー=フラー分布:phi検定
A.8 ヨハンセン検定の分布:トレース検定
A.9 ヨハンセン検定の分布:最大固有値検定
A.10 エングル=グランジャー検定の分布

データの説明

参考文献
索引