電食は埋設金属体が電気化学的に腐食することで、電気鉄道、水道管、通信ケーブル、電力ケーブルなどで問題となる現象です。
本書は、電食が起こる原理や測定法、防食の実際的な方法、技術動向、規格・指針を実務的にまとめたもの。
https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274209734/
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序章 用語とその定義
1章 腐食の基礎
2章 電気鉄道からの漏れ電流
3章 土壌の分類と腐食性
4章 交流腐食
5章 調査・計測
6章 埋設管の防食
7章 地下貯蔵タンクシステムの電気防食
8章 電気防食の管理と経済性
9章 パイプライン健全性の評価法
10章 標準・規定指針
11章 新技術
12章 腐食・防食トラブル実例
巻頭言
発刊にあたって
序
序章 用語とその定義
1章 腐食の基礎
1.1 腐食の原理
1.1.1 腐食熱力学
1.1.2 電気化学反応と腐食
1.1.3 電位−pH図と腐食への適用
1.2 電食
1.2.1 電食
1.2.2 電食の現象
1.3 土壌腐食の概念
1.3.1 地中における腐食
1.3.2 土壌腐食の分類
参考文献
2章 電気鉄道からの漏れ電流
2.1 電気鉄道の概要
2.1.1 電気鉄道の用途別分類
2.1.2 鉄道の電気方式の種類
2.1.3 直流電気鉄道の構成
2.1.4 直流電気鉄道と地中埋設管の電位
2.2 帰線設備
2.2.1 レール
2.2.2 レールの電気的接続
2.3 レールの漏れ抵抗
2.3.1 軌道および道床の構造
2.3.2 漏れ抵抗実測値
2.3.3 漏れ抵抗の増大法
2.4 レール対地電圧
2.4.1 レール対地電圧の実測値
2.4.2 レール対地電圧の時間的変化
2.4.3 レール対地電圧の距離的変化
2.5 漏れ電流の計算と分布
2.5.1 単一負荷
2.5.2 均一分布負荷
2.5.3 排流設備の影響
2.5.4 軌道付近の漏れ電流分布
2.5.5 漏れ電流の軽減法
2.6 電鉄における電食
2.6.1 軌道材料の電食
2.6.2 帰線材料の電食
2.6.3 レールに接近した構造物の電食
2.6.4 異常電食
2.7 交流電気鉄道
2.7.1 交流電気鉄道の特徴
2.7.2 交流電気鉄道からの誘導
2.7.3 交流き電方式
3章 土壌の分類と腐食性
3.1 土壌の分類
3.2 土壌の腐食性
3.2.1 腐食環境としての土壌
3.2.2 各種金属及び合金の土壌腐食性
3.3 土壌腐食の種類
3.3.1 ミクロセル腐食
3.3.2 マクロセル腐食
3.3.3 土壌腐食因子とその影響度
3.4 土壌腐食モニタリング
3.4.1 分極抵抗法
3.4.2 供試体を用いた試験法
3.4.3 土壌中の鋼管杭の長期腐食試験
参考文献
4章 交流腐食
4.1 交流腐食研究の芽生え
4.2 交流腐食防止と電気防食との関係の認識
4.3 交流腐食理論
4.4 交流腐食事例と解析
4.5 交流腐食に及ぼす各因子の影響
4.5.1 腐食速度に及ぼす交流電圧の影響
4.5.2 腐食速度に及ぼす交流電流密度の影響
4.5.3 腐食速度に及ぼすカソード電流密度の影響
4.5.4 腐食速度に及ぼすコーティング欠陥部の面積の影響
4.5.5 腐食速度に及ぼす周波数の影響
4.5.6 腐食速度に及ぼす土質の影響
4.5.8 腐食速度に及ぼす時間の影響
4.6 交流腐食防止を考慮した電気防食基準
4.6.1 海外の交流腐食防止を考慮した電気防食基準
4.6.2 あらゆる腐食リスクの排除と過防食防止を考慮した電気防食基準
4.7 交流腐食防止方法
4.8 交流腐食リスク計測評価例
参考文献
5章 調査・計測
5.1 調査および計測の概要
5.1.1 調査の種類
5.1.2 調査上の注意点
5.2 調査計器
5.2.1 電位計測器
5.2.2 照合電極
5.2.3 クーポン電流計測器
5.2.4 電流計測器
5.2.5 抵抗計測器
5.2.6 その他計測器
5.3 電気鉄道に関する計測
5.3.1 レール対地電圧および帰線電圧降下
5.3.2 レール電流および漏れ電流
5.3.3 レールのボンド抵抗および漏れ抵抗
5.4 埋設管関連調査
5.4.1 管対地電位(P/S)
5.4.2 排流電流および管内電流
5.4.3 塗膜抵抗検査
5.4.4 干渉調査
5.5 腐食環境予備調査
5.5.1 地表面電位勾配
5.5.2 土壌・地下水の抵抗率
5.5.3 土壌・地下水のpH
5.5.4 土壌の酸化還元電位と硫化物分析
5.5.5 土壌・地下水の分極特性
5.5.6 腐食生成物および土壌・地下水の分析
5.6 調査結果の解析
5.6.1 電鉄と埋設管の相関関係
5.6.2 調査結果による対策
参考文献
6章 埋設管の防食
6.1 埋設管の防食方法
6.1.1 防食の必要事項
6.1.2 防食計画上の注意事項
6.1.3 電気防食法と排流法の種類と得失
6.2 電気防食の原理と設計の基本
6.2.1 電気防食の原理
6.2.2 電気防食基準
6.2.3 設計の基本
6.3 電気防食管理基準値
6.3.1 管対地電位管理
6.3.2 クーポン電流密度管理
6.3.3 過防食管理
6.3.4 干渉管理
6.4 電食防止法
6.4.1 選択排流法
6.4.2 強制排流法
6.5 電気防食法
6.5.1 流電陽極法
6.5.2 外部電源法
6.6 被覆防食法
6.6.1 防食被覆の種類
6.6.2 瀝青質系塗覆装
6.6.3 ポリエチレン被覆(押出被覆)
6.6.4 ポリエチレン被覆(粉体融着被覆)
6.6.5 ポリウレタン被覆
6.6.6 エポキシ粉体融着被覆
6.6.7 現地防食被覆
6.7 干渉と防止方法
6.7.1 干渉
6.7.2 干渉対策
6.7.3 火花および電撃防止対策
6.7.4 ボンド施工上の注意
6.8 絶縁対策
6.8.1 絶縁の必要性
6.8.2 管路の絶縁措置
6.8.3 他金属構造物との絶縁措置
6.8.4 絶縁継手部に求められる対策
参考文献
7章 地下貯蔵タンクシステムの電気防食
7.1 地下貯蔵タンクシステム及び適用範囲
7.2 電気防食方式の選定
7.3 電気防食の設計
7.3.1 設計上の考慮
7.3.2 所要防食電流
7.3.3 陽極の選定
7.3.4 陽極の配置及び数量
7.3.5 対地電位計測装置
7.3.6 直流電源装置
7.4 施工
7.4.1 準拠すべき法令
7.4.2 電気防食対象間の電気的接続
7.4.3 電気防食対象の埋設工事上の留意点
7.5 電気防食効果の判定方法
7.6 他の埋設金属構造物への影響対策
7.7 選択排流法の適用
8章 電気防食の管理と経済性
8.1 電気防食の管理
8.1.1 埋設配管の電気防食管理
8.1.2 危険物施設の貯蔵タンク及び配管の電気防食管理
8.2 電気防食の経済性
8.2.1 経済性からみた腐食コストについて
8.2.2 経済性評価方法の例
参考文献
9章 パイプライン健全性の